Facebookが個人データ保護法違反として罰金刑で処罰されるおそれ
下記の記事が出ている。
Facebook could face €100,000 fine for holding data that users have deleted
Guardian: 20 October 2011
http://www.guardian.co.uk/technology/2011/oct/20/facebook-fine-holding-data-deleted
利用者が消去したはずのデータが残されていたことが違法視されているようだ。日本法でも違法行為となるだろう。
問題は,利用者プロファイルなどを自動的に収集・整理し,必要に応じてひもづけしたデータをベンダが利用している場合,利用者の消去に伴ってベンダが利用しているデータも消去されるようになっているかどうかだ。
ベンダは,「自分のデータだ」と主張するだろう。
しかし,利用者がデータとしてSNSのサイト上に記録している間だけベンダも利用できると合理的に解釈可能な場合には,ベンダは保有者ではなく利用者のデータに対する利用者の一員であるのに過ぎない。
おそらく,Facebookは,「ネット上にデータを放出した以上,誰の所有物でもないし著作物でもない。だから,自分も自由に利用できる。」と主張することだろう。
しかし,それでは,個人データ保護指令(個人データ保護法)と著作権法を完全に無視するのと同じことになる。
今後,Facebookは,個人データ保護法違反だけではなく,著作権法違反の関係でも,繰り返し訴訟や刑事処罰等と直面することになるだろう。
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