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2011年9月18日 (日曜日)

弁護士が論文を書く場合

弁護士を本職としながらも尊敬すべき研究成果を論文として示し続けている方がおられる。すごいことだと思う。

いちいちお名前をあげることはしないが,私も負けないよう頑張って勉強しなければならない。

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他方,同様に弁護士を本職としつつ,「論文」等を公表し,かつ,自称「**法の専門家」と称していても,本当は誰からも尊敬されていないどころか軽蔑されている人もある。

そのような自称専門家という人に限って,訴訟で提出した準備書面等をそっくりそのまま「論文」として公表することが比較的多い。あきれはてる。

ある事例では,「論文」の中に「この点については,***第**準備書面で主張したとおりであるが・・・」という文言が残っていた。削除し忘れだと思うが,性質的にはミスタイプ等や引用上の誤記等とは根本的に異なる。その「論文」は,図書館等で普通に閲覧可能な専門誌に掲載されているものなので,誰でも読むことができる。

そして,このようなあからさまな「ミス」がない「論文」であっても,個々具体的な訴訟事件に携わっている当事者や弁護士またはそれらの者から訴訟資料を入手可能な研究者であれば,「論文」なるものが本当は「準備書面」の一部であったことを簡単に見極めることができる場合がある。

研究者としては,とても恥ずかしいことだ。

弁護士として恥ずかしい行為であるかどうかは,よくわからない。

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私の場合,本職が学者であるので,確実に期日に出廷できる保障がない。優先順位は,「大学>法廷」となっている。

そのため,弁護士としての仕事でも,主に調査を主体としている。依頼を受けてある事柄について調査し,その結果をまとめて報告書を提出するというものだ。

これまで多数の仕事を手がけ,その中には博士学位を当然得ることのできるものも含まれていた。

しかし,たいていの場合,守秘義務がある。

そのため,守秘義務のあるものについては,報告書を納品した後,報告書の原稿ファイルを全部消去してしまうだけではなく,調査事項となった事柄について一切知らないことにしているし,自分の研究テーマから明確に除外するようにしている。

だから,私の業績には一切含まれていないことでも,かなり多方面にわたり専門的に調査・研究をしたことがあることになる。

そうでなければ,信頼を得ることができない。

流用すれば楽ちんだろう。しかし,私はそういうことはしない。

私は,別のテーマで更に研究をすればよいので特に問題はない。未開拓の研究テーマは数え切れないほど多数存在する。

「研究テーマがない」と言って嘆く人の気が知れない。

あくまでも一般論だが,非常によく勉強し,調査し,研究し,考察している人に限って,「わからないことばかりだ」と漏らすことが多いように思う。


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 他の文書の使いまわし
 http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/02/post-3b49.html

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