泊原発は大丈夫か？

泊原発が巨大地震や津波に対して無防備に近いくらい脆弱であることは言うまでもない。完全な駄目施設であり，評論するにも値しない。

また，泊原発の安全検査でデータ改ざん・偽造などがなされてきたことについても度々内部告発等がなされてきたのだが，国は無視してきた。自民党政権当時のことなので，当然の結果だろう（ただし，民主党の中にも巨額の原発利権を有する議員がいるので，事情はあまり変わっていないかもしれない。）。あまりにも有名なことであり，公知に属することなので，いちいち引用しない。

加えて，現在の北海道知事が問題の電力会社から多額の献金を受けていたと報道されている。

　北電の知事献金　５年で２４０万円　原発推進へ布石か
　北海道新聞: 2011年9月4日
　http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/316130.html

さて，温帯低気圧に変化したとはいえ，北海道中西部で大雨となるとの予報が出ている。そうなるかもしれない。

　次は北海道が危険　記録的大雨の恐れ
　産経ニュース: 2011.9.5
　http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110905/dst11090518270024-n1.htm

その場合，泊原発の立地が大雨災害や土砂災害等についてどのようになっているのかは全くわからない。事前の防災対策として配られているパンフレットでも何も触れられていない。

　神恵内村『原子力防災のしおり』
　www.vill.kamoenai.hokkaido.jp/protection/img/bousai22.pdf

私の考えでは，万が一，非常に大量の降雨があった場合，このパンフレットに記載されているような防災計画が実施可能だとは到底思えない。そもそも指揮命令系統が全然機能しなくなる危険性が高い。

最善の策としては，原子炉の運転を止め，大雨の可能性がなくなるまで待つということくらいしかできないのではないかと思う。

もし私が北海道知事であるとすれば，直ちにそのように判断し，運転を停止するように北電に命ずることだろう。しかし，実際の知事は，そうしないだろう。

北海道の住民もまた，とても気の毒だ。

ちなみに，泊原発は，危険地帯の中にある。

　ひずみ集中帯の重点的調査観測・研究プロジェクト
　http://www.hizumi.bosai.go.jp/

[追記：2011年9月11日]

関連記事を追加する。

　北電、原発賛成派住民を動員　泊増設めぐる集会で
　共同通信: 2011/09/10
　http://www.47news.jp/CN/201109/CN2011091001000635.html

　北海道電力：やらせ指示　調査の中間報告「困難」　第三者委が初会合　／北海道
　毎日jp: 2011年9月9日
　http://mainichi.jp/hokkaido/seikei/news/20110909ddlk01020236000c.html