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2011年9月 7日 (水曜日)

木炭の効用

西日本を襲った記録的な豪雨により,あちこちで甚大な被害が発生している。

特に和歌山県等では土砂災害がひどい。

このようなことが生じた原因としては,単に雨量がすごかったということだけではなく,数ヶ月前から継続的に地震があり,降雨の前に既に地殻があちこちで崩壊していたということを考えるべきだと思っている。有感地震だけを「地震」と考える人々には理解できないかもしれないが,有感地震であるか否かを問わず,地殻破壊のエネルギーの大きさに着目しなければ,正しい判断はできない。

同様のことは,地震が頻発している福井~滋賀~大阪,大分~熊本~宮崎,長野~新潟等でも言えるから,この地域では岩盤が既に崩壊しているところが多数あると考えたほうが妥当だ。大雨だけではなく,何か「別の要因」が加味されれば,地表部で崩壊が生ずる可能性がある。

さて,その「別の要因」として最も警戒しなければならないのが巨大地震と巨大津波であることは言うまでもない。

すぐにあるかどうかは別として,必ずある。

私見では,そんなに遠くない将来に発生する。

そうすると,当然の結果として,電気,水道,ガス,通信,交通などのインフラが基本的に駄目になる。とりわけ,沿岸部や山間部ではそうなるが,都市部も例外ではない。都市部では大火災による被害も考えなければならない。

もしそうなっても,人は生き延びなければならない。

ところで,人間は,水さえあればどうにか生き延びる能力を持っている。

とはいえ,どのレベルの水を飲むことができるかについては,個人差が著しい。

例えば,体内に強い乳酸菌を大量に持っているタイプの人では,相当に汚染された水でもどうにか生きることができるかもしれない。しかし,逆もまたしかりだ。この乳酸菌は,顕著に地域特性があり,当該地域においては,当該地域における地域特性をもったその他の雑菌に対する抵抗力を増加させる機能を十分に果たすことができるが,そうでない地域においては何の機能もないことがある。そのような地域特性をもった乳酸菌は,自然に摂取されるものなので,画一的に栽培・増殖された乳酸菌飲料を摂取しても増えるというものではない。

また,そもそも腸や肝臓等の臓器の機能が強い人とそうでない人がいる。

これらは個人差なので,しょうがない。このような問題に関しては,「平均値」は全くもって意味がない。特に「全国平均」は,完全に無意味な数値だ。

以上のような認識を前提にした上で,それでも少しでも綺麗な水を飲めれば生存可能性が高まることは明らかだと思う。

私は,木炭の効用を重視している。

いざという場合,底に小さな穴をあけ,上部を切り取ったペットボトルに木炭を砕いて入れた簡単な装置をつくり,それに水を通してろ過するだけで,相当に綺麗な水を精製することができる。

使い終わった木炭は,土に埋めておくと自然に崩壊してなくなるが,土壌改良剤としての効用を期待することもできる。

また,木炭は,もともと燃料なので,緊急時の燃料として用いることができることは言うまでもない。加熱すれば,(有毒物でない限り)大概のものを食べることができる。そうして生き残ることができる。

普段保存場所がないという場合には,布袋などの通気性のある袋に入れて,倉庫代わりに洋服箪笥の中に入れておけば,(多孔質なので)悪臭等の吸着剤としての効用も期待できるかもしれない。

そういうわけで,サバイバルを考える人は,木炭を備蓄しておくことをお勧めしている。ただし,大量にあっても仕方のないものなので,各家庭の人員数に応じた必要量を確保しておけば足りるだろう。

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