Onliveが提供する予定のクラウドベースのゲーム用コンソールを公表
下記の記事が出ている。
Onlive 'cloud console' to get UK launch
BBC: 10 August 2011
http://www.bbc.co.uk/news/technology-14481101
ゲームサービスはオンラインでネットワーク上のクラウドサーバから提供されるので,「ゲーム機本体」というものがない。もちろん,ソフトをロードするためのドライブ装置もない。
あるのは,操作装置と表示画面だけ。
将来,ビジネスアプリケーションが全てクラウドベースになると,PCというものが必要なくなり,出入力装置と通信機器類だけになってしまうことになる。ソフトもクラウド上だけで提供されるので,ソフトショップもなくなる。
そして,クラウドサーバがクラックされると,一瞬にして全てが失われてしまうことになる。何しろ,ローカルなドライブというものがないので,何も記録されていない。
さて,クラウドベースのゲームサービスに戻るが,利用者の課金状況や経験値等に関するデータも全てクラウド上に記録され,ローカルには記録されないことになるだろう。
すると,クラウドに対するハッキングが横行する可能性が極めて高い。何しろ,同一のプラットフォームなので,ハッキングのための攻略方法(バグやセキュリティホールなど)を誰かが見つけると,あっという間に世界中の人々に知られることになり,何万という人々がハッキングをしかけてくるのに決まっている。
これは,クラウドに特有のことではないが,集中管理システムでは常に起きることであり,かつ,単一化された世界では避けることのできないことだと思われる。
何年か後には,こうしたクラウドベースのビジネスモデルが全部破綻し,それに代わって複雑系の考え方が正しいということを誰でも承認するようになり,そして,世界は,再び分散化の方向へとシフトすることになるだろう。
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