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2011年5月 1日 (日曜日)

SamsungがAppleに対する法廷闘争を激化させる

いかにも韓国企業らしいと思うのだが,下記の記事が出ている。

 Samsung Escalates Fight With Apple
 Wall Street Journal: April 29, 2011
 http://online.wsj.com/article/SB10001424052748704330404576290642768794776.html

今後の見通しについてだが,Samsungが訴訟に勝っても負けても,根本的なところで重大な不安材料があるため,Samsungの未来にはかなり厳しい暗雲がたれこめていると言わざるを得ない。

それは,GoogleのAndroidが特許侵害物として全く利用できなくなってしまう可能性があるからだ。

Samsungは,Androidに100パーセント依存してしまっている。

打開するためには,Androidとは別のOSを搭載した機種によるビジネスモデルを模索するしかない。

他方で,Appleの側も同じ問題を抱えている。

要するに,どっちにしても過去に存在した特許技術の模倣や応用に過ぎず,特に新規性があるとは思えないので,常に特許侵害だとして訴訟を提起され続けるべき運命にある。

そういうわけで,お互いに「誰に対しても完全な勝者」という意味での勝者となる見込みはほぼ完全にないので,適当なところで和睦するのが良いのではないかと老婆心を働かせてしまったりするのだ。ただし,合理的な範囲内で決断しないと,たちまち独占禁止法違反ということになるので,やり過ぎは禁物だ。

[このブログ内の関連記事]

 GoogleのAndroidがJavaの特許を侵害しているとして争われていた事件において,Oracleが勝訴
 http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/04/googleandroidja.html

 ObjectVideo が,特許侵害を理由に, Sony, Samsung, Boschに対して提訴
 http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/04/objectvideo-son.html

 Samsungが,Appleに対し,特許侵害を理由に提訴
 http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/04/samsungapple-a4.html

 スマートフォン特許紛争における真の権利者は誰なのか?
 http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2010/11/post-ff17.html

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