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2011年5月16日 (月曜日)

山本一郎「原発で大混乱に陥った思想家たち」

このブログにログオンしようとして@niftyのトップページにアクセスしたら,見出しが目に入ったので読んでみた。

 山本一郎「原発で大混乱に陥った思想家たち」
 Voice++: 2011年5月13日掲載
 http://voiceplus-php.jp/archive/detail.jsp?id=425

建設的な提言らしきものは何一つ書いていなかったが,批判は書いてあった。

要するに,「原発事故という非日常に直面し,思想家が狼狽している」ということを言いたいらしい。

私自身は思想家ではないし,思想家との付き合いもないし,現代の日本に思想家がいるとも思えないので,一体誰のことを指しているのかわからないのだが,著述を仕事としている人の中で原発推進だったのに反原発にいきなり変節した人が多数あることは事実だろうと思う。その意味で,この批判は当たっているかもしれない。

私の場合,過去何年もかけて,化石燃料や原子力に頼り過ぎる現代社会からの脱却の方法を考えてきた。私が勤務する明治大学で熱心に受講していた学生や親しい知人等は,そのことをよく知っているが,表向きの仕事がそういうこととは無関係そうに見えるため世間の人々からは私がそういう研究をしているということがわからなかったことだろう。

私は,思想信条の自由と表現の自由を尊重する人間なので,どのような評論が出版されても基本的に自由だと思っている。

ただ,世間には,この評論の筆者が思っているよりもはるかに多数の優れた人間が存在する。そして,そのような人々は,これまでも自分の思索を著作として発表したり,様々な研究をしたりしてきたのに,それが世間の本流ではなかったために世間では全く知られないできたり,場合によっては関連する大企業や政治家等の利益を害するものとして迫害されたりすることさえあった。そういうことがあるということは理解すべきだろうと思う。

この評論を書いた方には悪いが,認識不足だと思った。

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