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2011年5月 4日 (水曜日)

自治体は,放射線で汚染された物質について勝手に除去等を命ずることができない

下記の記事が出ている。

 東電に土壌運搬求める 郡山市、除去費用の補償も
 共同通信: 2011年5月3日
 http://www.47news.jp/news/2011/05/post_20110503220016.html

 海底の土から、初めて放射性物質-福島第一原発近く
 International Business Times: 2011年5月4日
 http://jp.ibtimes.com/articles/18314/20110503/900699.htm

地上の土壌,海底の汚泥,海水等は,汚染されていればすべて放射性廃棄物だ。

そして,放射性廃棄物については,所定の手続きを経て所定の最終処分場で厳重に管理しなければならないこととされている。関連法令中で適用可能性のあるものは次のとおりだ。

 核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(昭和32年6月10日法律第166号)

 核燃料物質又は核燃料物質によって汚染された物の第一種廃棄物埋設の事業に関する規則(平成20年3月28日経済産業省令第23号)

 特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律(平成12年6月7日法律第117号)

都道府県等の自治体は,これらの法令に違反して,自らの行政命令として除去,撤去,廃棄等を命ずることができない。もし違法に命令すれば,その命令行為は強要罪として処罰される可能性がある。

理不尽な法律体系かもしれない。

しかし,これは,国が原子力施設の事故や破壊等の事態を前提とした法律制度と社会的な仕組みを構築してこなかった結果なので,恨むとすれば原子力推進政策をとってきた政治家(知事,国会及び自治体の議員)とそれを支援してきたマスコミを恨むべきだ。

もっとも,放射性物質による土壌汚染や海洋汚染が複数の県単位で大量に発生した場合,日本国内に処分場の用地を確保することが全く不可能だということはある。不可能である事柄は原始的不能なので,原子力政策それ自体が最初から(法理論的には)無効であった可能性がある。仮にそうであるとした場合,無効な法政策に基づき支出されてきた補助金等ももちろん無効となるので返還しなければならない。

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