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2011年5月23日 (月曜日)

位置情報を用いた商品やサービスの案内情報提供サービスはプライバシー侵害の疑いがある

下記の記事が出ている。

 Do Tips on Nearby Bargains Outweigh Privacy Concerns?
 New York Times: May 20, 2011
 http://bucks.blogs.nytimes.com/2011/05/20/do-tips-on-nearby-bargains-outweigh-privacy-concerns/

位置情報を取得するために用いられている機器やソフトウェアのIDを含め,個人識別可能な情報を商店等に提供するサービスは,本人の事前の明示の同意がない限り,明らかにプライバシー侵害を構成することになるだろう。日本国の個人情報保護法においても,個人データの第三者移転に該当することになるので,事前の同意を要する。

どうしても位置情報を利用したサービス提供というビジネスをしたいというのであれば,完全に匿名化できる技術を導入し,個人識別不可能な環境でそのようなサービスを提供すべきだ。

現実に成功している位置情報利用サービスビジネスでは,そのようなやり方を導入しているところがあるし,そのことによって何らの不利益もないどころか,逆に収益を伸ばしている。

このことは,様々な広告媒体を介して不特定の者に対し商業宣伝広告をした場合,その広告によって購買意欲を発生させた者が誰であるのかを知らなくても商業宣伝広告それ自体は成立可能だという当たり前のことを認識・理解すればすぐに合点のいくことだろうと思う。

もちろん,リピーター狙いで個人を識別すれば有利だという欲望は起きるだろう。しかし,リピーターによって利益を得るのは商店なのであって,商品やサービス等の情報を媒介しているだけの商業宣伝広告会社ではない。

そして,特定の個人を狙った商業宣伝広告(ターゲット・マーケティング)は,プライバシー侵害等を理由とする訴訟リスクに絶えず晒されることになることから,訴訟対応コストが莫大なものとなり,全体としてみれば巨額の赤字発生原因となる。だから,真面目な経営者がまともに検討してみれば,マイナス面ばかり多くてメリットのないやり方だということにすぐに気づくことができるだろうと考える。

結局,真面目に訴訟対応コスト等を考慮することのないヤクザのような連中か,または,相当愚鈍な経営者等だけが特定の個人を狙った商業宣伝広告をやり続けていると考えて差し支えがないと思われる。

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