やっと真実に近い情報がちょっとだけ公表されるようになったようだ
下記の記事が出ている。
1号機16時間後にメルトダウン 短時間に温度上昇
共同通信: 2011/05/15
http://www.47news.jp/CN/201105/CN2011051501000662.html
既に終わってしまっているのは1号機だけではないと思われる。
さて,今後のことだが,これまでこのブログで何度も主張してきたとおり,さっさと埋めてしまわないと駄目だ。
それしか手はない。
こんな時間稼ぎのようなことばかり続けていると,日本人を皆殺しにする結果を招いてしまうことだろう。
原発というものは,要するに,そういう存在なのだ。
コストばかりかかって絶対にペイしない。
だからこそ,税金でまかなわれるコストに群がる者が大勢出てくる。その結果,利権のかたまりとなってしまい,大事故が発生するまでは誰も終わらせることができない。そして,大事故が発生してしまうと,誰も絶対に支払えないほどの損失を日本中で発生させることになり,しかも,誰も責任をとろうとしない。正確には,責任をとろうと思っても(たとえ自殺したとしても)責任をとりきれるものではない。
このことは,原子力発電所だけではなく高速増殖炉でも同じだ。いや,高速増殖炉は,普通の原子力発電所の何倍もの危険性があり,もし爆発(ナトリウム燃焼+増殖炉爆発)すれば,最悪の場合,若狭湾全体の水蒸気爆発を誘発するとともに周囲の原発の連鎖爆発が生ずる結果,近畿地方のほぼ全域にわたる相当遠いところまで燃え尽き,助かる者はまずいない。そして,東日本や北日本も極めて高濃度の放射能によって汚染され,日本は滅亡する。
このようなことは,原子力関係の専門家の間では常識と言ってよいことなのだろうと思うが,誰も言わないから私が書くことにする。
どこを見渡しても自己保身しか考えることのできない非国民ばかりだ。
このように言われて悔しいと思うのだったら,原子力の専門家は正直に本当のことを言うべきだと思う(ただし,福島第一原発の事故発生当初からテレビ番組等に登場し,まことしやかに美しい説明をし続けてきたくださった超有名大学の著名教授らについては,日本国外のどこかで安楽に暮らしていただき,放射能で汚染され続けている日本の土を二度と踏まなくてもよいようにしていただいたらよいと思う。)。
また,自分の頭でちゃんと考えることなく,国の政策論や超有名大学の著名教授らの肩書きだけ立派な証言や鑑定意見とまやかしの安全基準に追従して原発の設置・存続を容認してきた裁判官らも自らの不明を恥じ,潔く退職すべきだと考える。正義の最後の砦であるべき裁判所がちゃんとしていなかったから,原発の異常な肥大を誰も止めることができなかったのだ。
とにかく,いまやれる最善のことは,日本国内にある全ての原子力施設の稼働を停止すること,そして,全ての施設をそれぞれ高さ300メートル程度,半径数キロ程度の人工的な山を築いて埋めてしまうことだ。
これ以外に打つことのできる手はない。
なお,下記のような関連記事が出ていた。
「新報道2001」抄録 細野氏、東電役員給与「目ん玉飛び出るほど高い」
産経ニュース: 2011.5.15
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110515/plc11051520490012-n1.htm
[追記:2011年5月16日]
関連記事を追加する。
3号機にホウ酸注入、再臨界防止に1・2号機も
Yomiuri Online: 2011年5月15日
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110515-OYT1T00561.htm
| 固定リンク
コメント
ごく普通の心配症さん
下側は現状のままです。世界中の誰がどうやっても補強できないと思います。
本来,最終処分場は,頑丈な岩の山の中に深い穴を掘り,その中に原子力燃料等を入れ,コンクリートで密封して封印してしまうものです。このブログの過去記事で紹介している欧州の例はそのようなやり方を採用しています。封印の上で,将来10万年の間にわたり監視を継続するのだそうです。
福島第一原発の燃料が破損していなければ,それを原子炉から取り出し,欧州の最終処分場の例のような山の中の深い穴に運搬し処理すべきなのでしょう。しかし,福島第一原発では,本当は,本来なら棒状になっているはずの原子力燃料の大部分が壊れ,元のウランケーキパウダーのような粉末状になってしまっていると推定されるので,原子炉から取り出すことができません。まして,壊れた原子炉容器の破損部分や配管の破損部分等から外に流れ出た粉末状の原子力燃料については取り出す方法や回収する方法が全くありません。
私見は,原子力燃料として普通の方法で取り出して最終処分場である山の深い穴の中に運搬することが不可能なのであれば,相対的に山の中に穴を掘ったのと同じ状態をつくればよいという発想から考え付いたものです。
詳しくはこのブログ内の関連する過去記事を全部読んでいただきたいと思いますが,再臨界とチャイナシンドロームのようなことが起きたり,水蒸気爆発のようなことが起きたりする可能性は否定できません。しかし,その場合でも,高さ300メートル程度,半径数キロ程度の山の下に埋めてしまえば,かなり小規模な地下核実験をしたのと同程度のことで押さえ込むことができると考えています。現状のままですと,仮にまた水蒸気爆発が起きるとすれば,大量の放射性物質が単純に大気中に放出されるだけです。同じように水蒸気爆発等が起きるとしても,山に埋めてしまうほうがはるかに安全だということができると考えます。
そして,仮に爆発等によって山の中が融解または崩壊したとしても山の自重で押しつぶされてしまうことになるでしょう。もしそれによって山の高さが減少するようだったら,更に岩石等を積み上げ続ければよいのです。
東電や国等はチェルノブイリの石棺のようなものを考えているようです。しかし,その方法では,水による冷却を継続しなければならないことから,今後も大量の高濃度汚染水を太平洋に放流し続けることになるでしょう。それは駄目です。国(保安院等)は,これまで放流した汚染水の放射能濃度が低レベルだと説明していますが,その説明は大嘘です。
なお,東電と国は,汚染水について濾過すると説明しています。確かに,濾過は技術的に可能と思われます。しかし,濾過剤には放射性物質が高濃度で蓄積され,極めて危険な物質になります。濾過とは,水中に分散している放射性物質をとらえ,極めて高濃度に濃縮し蓄積する作業そのものです。そのような汚染された濾過剤をどのように処理するかをよく考えた上で実施しないと汚染を外に広げるだけになってしまう可能性が極めて高いです。
投稿: 夏井高人 | 2011年5月16日 (月曜日) 05時04分
上側は人口の山で埋めるとして、地下側の対策はどうすればいいんでしょうか?
投稿: ごく普通の心配症 | 2011年5月16日 (月曜日) 01時17分