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2011年4月21日 (木曜日)

チェルノブイリ原発事故からの教訓

下記の記事が出ている。

 「政府発表を鵜呑みにせず自分の身は自分で守れ」
 チェルノブイリ事故処理班の生存者が語る凄惨な過去と放射能汚染への正しい危機感
 ダイアモンドオンライン: 2011年4月20日
 http://diamond.jp/articles/-/11970

利他で行動する政治家は滅多にいない。少なくとも,現時点では利己で行動する政治家が圧倒的多数だと思っている。真実を伝えることにより,自分の人気が下がる危険性しか考えていない。このことは,与党でも野党でもみな同じだ。政治家の中で,私財を投げ打って復興資金を寄付する者がただの一人もいないということがそのことを如実に物語っている。もし管政権が倒れれば選挙になるかもしれず,そのための資金を温存しておきたいのだ。

しかし,無一文であろうとも国民から広い支持と信頼を集めることのできる者こそ,首相となる資格を有する者であるはずだ。

さて,このインタビューの中では,教訓とすべき様々なことが述べられている。ほとんど全部賛成だ。日本の福島原発の現状に関する私の認識とも一致している。

とりわけ,「国民にとって大切なのは政府発表を鵜呑みにするのではなく、自ら学び、考え、主体的に判断をして行動することである。」という部分と,「福島でも事故処理作業が進められていると思うが、日本は狭い国なので放射能汚染されたものをどこに埋めるかも今後の課題になるかもしれない。」という部分は,全くそのとおりだと思う。

私自身は,保安院からの報道を基本的に信ずることなく,全く別経路で情報を集めている。安全委員会や保安院の判断能力が著しく低いと評価していることもあるが,それよりも,公式の情報は不正確であったり嘘であったりすることがあまりにも多過ぎるからだ。見え透いた単純な嘘は少ない。しかし,巧妙に情報操作された嘘がある。

なお,このインタビュー記事では触れられていないが,当時のロシアでは,おべんちゃらばかり上手で結局何の役にもたたなかった御用学者のような人々の中で,粛清された者や強制的に復旧工事に従事させられて死亡した者があったという噂を耳にしたことがある。噂なので,真実かどうかはわからないし,100万人に及ぶという死傷者の内訳や詳細が現時点でも明らかにされていないので,検証しようがない。粛清するための仕事をした軍人の中にも原爆病で死んでしまった者が決して少なくないだろう。しかし,ありそうなことだと思う。

現在の日本では,これまで数々のひどい悪行を積み重ねながら巨額の税金を貪り食ってきた超有名大学の著名教授や関連企業の役員達に対し,この噂にあるようなことと同じ目に合わせて復讐することはもちろん許されない。裁く権利を有しているのは裁判所だけだ。

しかし,せめて,自主的に引退し,全財産を補償金の一部として寄付してもらいたいものだと思う。

とりわけ,東電株と東芝株については,家族や親族名義のものも含め,1株残らず全て国に寄付して少しでも懺悔の姿勢を示すべきだろうと思う。


[追記:2011年4月22日]

関連記事を追加する。

 チェルノブイリ25年 次世代に受け継がれた「不安」と「おびえ」
 産経ニュース: 2011.4.22
 http://sankei.jp.msn.com/world/news/110422/erp11042219510005-n1.htm

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