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2011年4月29日 (金曜日)

東電の提灯持ちのようなまやかしジャーナリズムに騙されてはいけない

下記の記事が出ている。

 ジャーナリスト・東谷暁 東電叩きによる「人災」
 産経ニュース: 2011.4.29
 http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110429/dst11042903050002-n1.htm

東電の広報マンが書くような記事だ。

問題の本質から世間の目をそらせようとやっきになっていることが見え見えだ。

問題の本質は,大規模災害が過去に発生していたことは常識に属することであり,地質学者等の専門家が正確なシミュレーションデータに基づいており既に問題提起しており,国会でも問題提起され対応策が議論されてきたのに,政府と東電がそのような警告を無視して,適切な対応を迅速に実行しなかったという点に尽きる。

要するに,「想定」すべき状況にあったのに「想定」しなかったという重大な過失を問題にすべきなのだ。

法的には,東電は,発生した損害すべてについて完全に損害賠償すべき責任を負っている。それによって倒産することがあるかもしれないが,それは自ら招いた災いとでも言うべきものだ。倒産しても,東北電力が事業を引き継いでくれるだろうし,それによって電力供給が継続されることだろうから,東電が倒産しても特に問題はない。

あくまでも一般論だが,まやかしの確率論やインチキ数学でごまかしの記事を書くような記者は,ジャーナリストとしての良心をもたない者だと断定して良い。

なお,現時点で,福島第一原発以外の全ての原発は,福島第一原発と同程度かそれ以上にリスキーな存在であると確信している。

このことは,本来誰でも容易に予見できることなので,明らかに「想定内」のことなのだが,どういうわけか,電力各社の経営陣はそれを予見しよとせず,逆に停止している原発の運転再開のための努力をしている。経営陣の努力は,全ての原子炉について完全廃炉のために尽くされるべきだ。

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