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2011年4月 2日 (土曜日)

復水タンク満水の謎

下記の記事が出ている。

 東電、1~3号機のたまり水排出を続行 
 産経ニュース: 2011.4.2
 http://sankei.jp.msn.com/science/news/110402/scn11040210390000-n1.htm

しかし,なぜ復水タンクが満杯になっていたのかについて疑問を示す報道はない。

東電や政府の報道発表をそのまま記事にしているだけというのが日本の新聞社の実力なのでやむを得ない面もあるが,それにしても情けない。

復水タンクが満杯になっていた原因として,幾つか仮説をたてることはできる。

津波の影響でないことだけは確かだろう。

また,電気がとまっていたのである以上,ポンプで汲み上げられたのでないことも確実だ。

すると,2つの可能性しか残らない。

1) 原子炉から復水器に強烈な水圧がかかり,復水器から復水タンクに水が押しやられた

2) 地震発生前から既に満水だった

この2つの可能性しか残らないのだが,そのどちらであるかを明らかにするのが(政府がやりそうにはないので)マスコミの仕事というものだろう。

私は,2の可能性が高いのではないかと考えている。

要するに,地震があってもなくても,原子力施設全体に対するメンテナンスがきちんとなされていなかった可能性が高い。

なお,同様に,配管用のトレンチの部分に水がたまっている原因についても,本当は謎のままだ。

ある仮説だけを前提にして,特に何も疑問をもたず,たれ流し的な報道しかしていないようでは,いつまでたっても二流のままだ。

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