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2011年4月28日 (木曜日)

東電清水社長の自衛隊機搭乗問題

下記の記事が出ている。

 東電社長・自衛隊機利用問題 枝野氏らが責任転嫁 「車を飛ばすのが当然だ」 実際には不可能
 産経ニュース: 2011.4.26
 http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110426/plc11042623410023-n1.htm

 東電社長の自衛隊機輸送、指示の出所不明
 産経ニュース: 2011.4.27
 http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110427/plc11042723170029-n1.htm

物理的には,航空機を用いて戻るしかなかったと思われる。

ただし,民間機は離着陸の制限がなされていたし,実際問題として地震による被害の程度が明らかでない時点では民間空港での離着陸はできない。なお,東電が自前のヘリとヘリポートを保有しているのかどうかについては知らないが,仮に保有していたとしても,当時の状況では飛行許可がなされなかった可能性が高い。日本国の民間機に対する航空行政は,大震災や戦争等における危機管理には全く対応していない。

そうなると,自衛隊または警察の航空機による移動しか選択肢として存在していなかったということになる。

そこから先が問題だ。

どんな大企業であっても,民間企業が依頼しただけで自衛隊機に搭乗することができるなどということは,基本的にはあり得ない。政府や上官等からの何らかの指示なしには,そもそも搭乗できない。

もし,事実上,コネなどにより搭乗できたとすれば,それはそれで大問題で,日本国は法治国家ではなく特定の企業その他の組織が支配する暗黒国家であることになる。

他方で,自衛隊機のUターンもまた,政府や上官等からの指示なしにはあり得ないことだ。

はからずも,日本における真の権力関係・支配関係を垣間見せてくれている事件だということも可能かもしれない。

それにしても,問題にされると「知らん振り」をする者ばかりのようだ。

利己ではなく利他で判断し行動する大人があまりにも少な過ぎる。

利己的な利益追求と自己保身しか考えることのできない小人があまりにも多すぎる。

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