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2011年4月30日 (土曜日)

原発周辺の断層の動きが活発化

下記の記事が出ている。

 原発周辺の断層の活動、さらなる注意促す 原子力安全委
 asahi.com: 2011年4月30日
 http://www.asahi.com/national/update/0428/TKY201104280612.html

なお,「今回のような想定外の活断層が、既存の原発直下に見つかった場合は運転を止めるのか」と質問に対し,班目春樹委員長は「そういうところにはつくっていない、と理解いただきたい」と答えたと報じられている。

この委員長は,即時辞任して後進に道を譲ったほうが良いと思われる。

基本的に,活断層であるかどうかは,ほとんど意味がない。したがって,「活断層でなければ大丈夫」という図式は,最初から誤っている。

一般に,地殻の歴史が人間の歴史とは根本的に異なることを知らない者は,大馬鹿者だ。

まして,これまで「活断層ではない」と判定されてきた地域について,間違いや嘘があった場合にはなおさらのことだ。

私見によれば,日本国内において,危ない断層が原発施設の直下または近隣に存在していない原発は,ただの1箇所もない。

このことは,お金のかかるボーリング調査等をしてみなくても,周囲の地形をじっとみつめ熟考しているだけで判定可能なことだ。そして,古地図を繰り返し熟読することによって確信に至ることのできる場合もある。

何千年か何万年かかけて形成された地形が,どのような地質的な条件を満たしていればそのような地形となり得るかを推論することができる。

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コメント

丸山満彦さん

このブログでは,次の諸点を指摘し続けています。「危機管理」のタグで過去記事を拾い読みしてみてください。

1)現在の消費社会を前提にする限り,原発をやめることはできない。原発なしにするためには,無駄に電気を使う生活スタイルを根本から改める必要がある。

2)原発は,事故時の賠償や廃止のための費用等を考慮に入れると非常に高コストな存在であり,絶対にペイしないビジネスだということを認識・理解する必要がある。

3)想定可能な天災等を「想定外」とすることは,それ自体として過失なので,全損害賠償責任を負うべきだ。損害賠償によって当該電力会社が倒産することになったとしても,別の電力会社が事業を引き継ぐことになるので,国民にとっては何の支障もない。

しかし,原発施設の敷地だけでなく,送電線や鉄塔の敷地等を賃貸したりその補償金を得たりすることによる巨額の利権をもつ政治家が山ほどいますし(だから大連立もあり得るのです。大連立のメリットは,既存の利権を守るという1点のみです。),また,電力株の価値下落を怖れる政治家も山ほどいますから,そのような政治家の私利私欲を満たそうという欲望がある限り,絶対に原発をやめません。このことは,日本の政治に対して実質的な意味で支配権(発言権)を有する人々でも同じです。

彼らの財産上の期待権を奪い諦めさせない限り,日本を変えることは絶対に無理です。

とは言っても,クーデターか暴力革命か何かでもない限り,そのような変化はないと思います。しかし,日本は民主国家ですので,クーデターも暴力革命もありません(ただし,政府は,暴力装置とみなしている自衛隊の一部将校クラスの自衛隊員によるクーデターをおそれ,全軍を被災地復旧等に向ける決定をしたのでしょう。)。

今後の対応としては,おそらく,これまでこのブログで述べてきた私見(巨大な山を構築して埋めてしまうという案)以外には抜本的な解決策がありません。しかし,私見を採用すれば,利権がすべてふっとんでしまいます。だから,このまま何となく放射線のたれ流し状態が続くでしょう。事故により発電機能が喪失しても,施設と送電線等が存在する限り,賃貸料や補償金等の収入が途切れることはありません。

そのようにして曖昧な状態が継続する結果,関東(東京)を含め東日本一帯では人が住めなくなってしまう危険性があります。

まともな専門家であれば誰でも皆そう思っているのに,まともな意見が採用されることはありません(原発とは関係ありませんが,パブリッククラウドの問題でも同じです。利口そうな顔をしながら自分の企業の利益しか考えていないような人の意見しか採用されることがない。いずれ,みんな失職してホームレスになるしかなくなってしまうだろうということが私には明確かつ確実に予見できているのですが,彼らには見えていないんですね。)。

虚無感と諦念しか生まれてこないです。

何をやっても無駄です。

そんな具合なものだから,大気にも地中にもまんべんなく浸透し続けている放射能の影響によってガンになり,もだえ苦しみながら死ぬことはほぼ確実です。私だけでなく,政治家や金持ちを含め,東日本に住んでいる人々は皆そうなってしまいます。原発や高速増殖炉のような施設が存在する限り,いずれ西日本でも同様の事故が起きるでしょうから西日本でも同じです。

欲に目がくらんだ人々は,そういう状態になってからやっとものごとの本質を理解することができるようになるのだろうと思います。どんなに権力やお金があっても,ガンの進行に伴う地獄の苦しみから逃れることはできません。その点では,神は本当に公平だと思います。

とはいえ,そのような地獄の世界になってしまうまでには何年かの年月を要することでしょう。だから,そうなってしまう前に,一つでも多くの小さな野草と出会い,その不思議に感動し,それによって自分が地球の一部として生きていることを実感したいと思いながら,隠遁生活を続けています。

投稿: 夏井高人 | 2011年5月 1日 (日曜日) 05時31分

「想定外の活断層の上に原子力発電所をつくっていないと理解いただきたい」といわれてもね(笑)。。。

想定内の活断層の上ならまだわかるが。。。

そんなことはどうでもよくて、実質的な話をすれば、原子力発電所がない生活というものを考える必要があると思っています。地震も予知できず、一度暴走したら制御できない原子力を同時に制御しようとしているところに無理があるのかもしれませんね。。。

投稿: 丸山満彦 | 2011年5月 1日 (日曜日) 01時38分

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