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2011年4月21日 (木曜日)

福島原発の原子炉は既に崩壊している

下記の記事が出ている。

 東電、1号機の燃料溶融の可能性認める 「炉心がドロドロに溶けた状態」
 産経ニュース: 2011.4.21
 http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110421/dst11042107120004-n1.htm

東電等は,やっとちょっとだけ正直になる気になったようだ。最初から知っていたはずなのに,これまでは全くもって正直ではなかった。

実は,このような最悪の状態は3月11日の地震直後に発生しており,回復不可能な状態になっていたと推定される。私は,事故発生当日には,詳しい情報を集めることができなかったが,それでも最悪の事態の発生はあり得ると考えていた。ただ,緊急冷却系がまだ生きている可能性があったので,若干の期待はしていた。しかし,事故発生から数日後,最悪の状態であることを前提とする事実認識が正しいと確信するだけの情報を集めることができた。それ以降,そのような事実認識を前提にこのブログ記事を書いてきた。そして,大きな山を築造して埋めてしまえと主張してきたのだ。

しかし,今となっては時間的余裕がほとんどない。

現時点での緊急対応策としては,大型冷凍庫と自家発電装置を大量に集め,吸着剤で放射性物質を吸着させた汚泥を大型冷蔵庫に入れて冷却・冷凍し,熱交換を維持して急場をしのぐしかない。

吸着剤には,人間が近寄ることができない程度まで放射性物質を吸着させてはならない。吸着される物質の中には,微細な粉末状になって流れ出ている原子力燃料の一部が含まれている。だから,少し吸着させたら吸着剤を交換し,その汚泥を冷却・冷凍して保存する必要がある。吸着剤に放射性物質を十分に吸着させた場合,人間が近づけないくらいの厳しい汚染レベルに達する危険性がある。高レベル廃棄物の最終処分場が存在しない以上,低レベル廃棄物として処理可能なレベルで抑える努力をしなければならない。

現状を推測すると,福島第一原発の原子力燃料の大部分は,既に破損し亀裂がはいってしまっている原子炉格納容器等から微細な粉末状のものとなって流れ出し,原子力施設内の水の中や汚泥の中に含まれて拡散してしまっていると推定される。

また,そのように原子力燃料の微細な粉末を含んだ水や汚泥が大量に海に流れ出てしまっているため,今後,1万年以上にわたり,東北地方の沿岸ばかりではなく,太平洋全域を汚染し続けることになるだろう。

日本国民は,日本全国にある原発や高速増殖炉等という名の原子爆弾の全面撤去を求めるために,明確に意志を表示し,行動しなければならない。

日本は,韓国に比べればまだよいほうだ。避難場所もある。韓国では,既に建設されている原発から半径100~200キロの範囲(チェルノブイリ級の爆発事故が発生した場合を想定すると,半径500~1000キロ)で円を描いてみると,韓国内で安全に人が住める場所は存在しないということ,すなわち,韓国内には避難できる場所が全くないということを認識・理解することができる(韓国の原発は,北朝鮮軍によるやぶれかぶれ攻撃を受け,ほぼ同時に全部大爆発を起こしてしまう危険性が常にある。韓国は,北朝鮮と休戦協定があるとはいえ,現時点でも戦争中の隣国を有する国だ。そのような国が原発を保有することそれ自体が,大統領及び政府としては根本的な誤りであると言える。敵国が作戦利用するための原爆を自国の中にどんどん設置・蓄積するようなものだ。迎撃ミサイルは非常に高価なものであるため数に限りがある。安っぽい通常弾頭ミサイルによる飽和攻撃がなされた場合,韓国軍は1時間もしない間に100パーセント間違いなく敗れる。)。その分だけ,日本のほうが若干なりとも心理的余裕をもつことができる。心理的余裕がある間に,根本的な問題を解決すべきだ。つまり,原発を全面廃止し,原子力燃料を廃棄してしまうべきなのだ。


[このブログ内の関連記事]

 副首都の建設構想
 http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/04/post-5f99.html

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