もんじゅでも事故後の復旧できない状態が続いている
下記の記事が出ている。
トラブル続きの「もんじゅ」 福島原発事故で住民不安高まる 福井・敦賀
産経ニュース: 2011.4.16
http://sankei.jp.msn.com/science/news/110416/scn11041622430001-n2.htm
この事故に対する現時点での対応については,下記のところに書いてある。
炉内中継装置引抜き・復旧工事
日本原子力研究開発機構敦賀支部
http://www.jaea.go.jp/04/turuga/monju_site/page/rcr.html
素人なりに推測すると,高速増殖炉本体を破損することなしに炉内中継装置等を引き抜くことは不可能なのではないかと思う。
一般に,放射能さえなければ簡単に対処できるような工事でも,放射能があることによりどうにもならなくなってしまうことが多い。
また,想定されている事故は下記のところにある。
運転等において想定される事故・トラブル等の事例とその対応
http://www.jaea.go.jp/04/turuga/cases/index.html
問題なのは,完全に制御不能状態となり爆発する場合が想定されていないということだ。崩壊してしまう場合をも予め取り込んで対応策を講じておくのでなければ,リスク管理ができているとは言えない。だから,現実に崩壊してから危機管理をしなければならなくなってしまう。
爆発し,日本人の大半が死滅した状態ではどのように対処するかを予め定めておかなければならないし,その手順を国に示して承認を得なければならないのだ。もちろん,事故が起きれば,東京でも安全ではないし,関東に居住している人間が死滅してしまう可能性のほうが高いのだが(←1000キロ以上離れていても危ないとされている。),それだけの危機感をもって審査すれば,そもそもこのような施設の建設を認めるかどうかの判断だって異なってくることだろうと思う。
また,この対応策の中には,(施工ミスや工事ミスを含め)重大な欠陥がある場合が一切想定されていない。つまり,対応策それ自体として,重大な欠陥があることになる。正しい対応としては,あちこちに手抜き工事や欠陥などがあり,予定どおりに動作しないという出来事が連続して発生し,現場がパニックとなって作業員が全員逃げ出してしまうといった事態を前提に構築されなければならない。
要するに,原子力施設は人間の手におえるようなものではない。
なお,下記の記事が出ている。
ローマ法王、科学技術過信戒める 復活祭前のミサで
共同通信: 2011/04/17
http://www.47news.jp/CN/201104/CN2011041701000726.html
[このブログ内の関連記事]
福井県のもんじゅは大丈夫か?
http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/post-5147.html
副首都の建設構想
http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/04/post-5f99.html
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