Epsilonからのデータ漏洩事故の発生により,パブリッククラウドの真の問題点が広く認識されるようになってきたようだ
ベンダのシステムがハックされると,瞬時にしてすべての仮想サーバが汚染される危険性があることは既に何度も主張してきたことだ。それを現実にあり得ることとして考えることのできない人々には全く理解できないことかもしれない。しかし,事実は事実だ。下記の記事が出ている。
Epsilon Data Breach Highlights Cloud-Computing Security Concerns
eWeek: 2011-04-06
http://www.eweek.com/c/a/Security/Epsilon-Data-Breach-Highlights-Cloud-Computing-Security-Concerns-637161/
なお,同様のことは,システムがハックされた場合だけではなく,大規模震災によってベンダのシステムが機能しなくなった場合,ベンダのシステムに特許侵害や著作権侵害があり差止命令(仮処分)等により運営不能に陥った場合,ベンダが経営破綻した場合などにも全く同じように生ずる可能性がある。このこともまた,このブログで何度も述べてきたことだ。
[このブログ内の関連記事]
Epsilonのサイトがハックされ,大量の個人データが外部流出
http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/04/epsilon-516c.html
パブリッククラウドサービスが特許侵害となる場合のリスクについて,次第にまじめに検討されるようになってきたようだ
http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/post-5b63.html
パブリッククラウドを利用していたら,ある日突然,特許侵害であるとして損害賠償請求が・・・
http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/02/post-9891.html
Microsoft Word 2007のXML特許侵害問題から考えるクラウドアプリケーションの問題点
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WikiLeaksがAmazonから締め出された事件に学ぶクラウドコンピューティングの問題点
http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2010/12/wikileaksamaz-1.html
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