キーストロークの記録を阻止するソフトウェアのソースコードをめぐり,Blue GemとTrusteer間で訴訟
下記の記事が出ている。
Trusteer vows to fight 'baseless' code-theft lawsuit
Register: 7 April 2011
http://www.theregister.co.uk/2011/04/07/trusteer_fights_code_theft_lawsuit/
オープンソースとして利用されているソースコード等でも,あとから特許権や著作権侵害に該当するとして訴訟を提起される例が多々あるので,安心して利用することができないことがある。完全に適法な証明を求めたいところだ。しかし,ソフトウェア開発者のほぼ100パーセントに近い圧倒的多数の者には適法性を調査する能力がない。ソフトウェア開発者だけではなく,法律の専門家でも調査不能になっている。
ありとあらゆる著作物について登録制になっていれば,データベースでマッチングすることにより簡単に適法性審査をすることができるだろう。
その代わり,「世間に存在するソフトウェアや芸術作品の大多数が他の作品の模倣の部分を多く含む」という事実もまた数字によって明確に証明されてしまうことになるので,非常に多くの著作物について権利喪失の事態が待っていることになるだろう。
要するに,誰も証明できないし防御もできないという奇妙な状態が存在しているために権利として保護可能となっているという不思議な状況が存在している。ちなみに,「それならノンリケットになるのじゃないか?」という疑問をもつ法律専門家もあるだろう。しかし,世間というものは「理屈」で成立しているのではなく「お金」で成立しているので,1人でも多く有名な弁護士を雇い,1日でも長く訴訟を継続するだけの資金力の勝っている当事者のほうが事実上圧倒的に有利になってしまうというのが現実だということを理解すべきだと考える。
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