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2011年4月28日 (木曜日)

Amazonの事故に関する様々な意見

下記の記事が出ている。

 A crack in the cloud: Why the Amazon outage caught so many by surprise
 SearchCloudComputing.com: 27 April 2011
 http://searchcloudcomputing.techtarget.com/news/2240035254/A-crack-in-the-cloud-Why-the-Amazon-outage-caught-so-many-by-surprise

中には,「当然受忍すべきトラブルだ」という趣旨の主張もあるようだ。

それはそれで一つの考え方だと思う。しかし,もしそうであるとするならば,Amazonは,次のように予め宣言しておくべきだっと思われる。

1) 提供されるサービスの可用性と信頼性は全く保障されない。

2) クラウドサービスの利用者は,その事業継続性を全く保障されない。

3) データストレージサービスではデータが消失しないことが保障されない。

4) システム利用に伴う損失は,一切弁償されない。

これらの事項が明示されている状態で,それでも利用したい利用者は,自己責任で利用すべきだろうと思う。

なお,この問題は,Amazonだけの問題ではない。IBM,HP,CISCO,Microsoft,Googleを含め,全てのオンラインサービスに共通の問題だ。中には,Amazonのシステムに固有の問題であるとして矮小化しようとする議論もあるようだが,これは何らかの意図に基づくものだと推定することができる。

問題を正しくモデリングする能力が必要だ。


[このブログ内の関連記事]

 Amazonのトラブルは,クラウドコンピューティングの可用性についても重大な懸念を発生させている
 http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/04/amazon-9afb.html

 Amazonの障害は,大学におけるシステムのあり方に関する考え方にも重大な影響を及ぼしている
 http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/04/amazon-3491.html

 Amazonの障害は,クラウドコンピューティングサービスの信頼に対して重大な疑問を発生させている
 http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/04/amazon-321e.html

 Amazonのホスティングサービスで重大トラブル発生
 http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/04/amazon-70cf.html

 G-mailで保存されたメール本文やメールアドレスなどが大量に消滅する事故が発生
 http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/g-mail-c309.html

 Mafiaboyを名乗るハッカーが,トロントで開催された会議において,クラウドコンピューティングが極めて脆弱でありかつてないほどの被害を発生させ得ると講演
 http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2010/11/mafiaboy-88e6.html

 仮想サーバ間での不正アクセスは成立するか?
 http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/04/post-abfa.html

 クラウドコンピューティングサービスと営業秘密の保護
 http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2010/06/post-fccf.html

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