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2011年3月20日 (日曜日)

大津波被害により南三陸町の戸籍データが完全消滅か?

下記の記事が出ている。

 南三陸町の戸籍データ消失、法務局保存分も水没
 Yomiuri Online: 2011年3月20日
 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110319-OYT1T00893.htm

バックアップのための仙台法務局気仙沼支局に保管されていたデータも水没で駄目になってしまったとのこと。

日本の本人確認制度は,冷静に考えると,戸籍だけでなされている。他のIDは,例えば住民票や免許証などのデータを信頼してつくられているという依存関係が存在し,住民票や免許証などは戸籍のデータを信頼してつくられているという依存関係が存在していることから,結局は,戸籍しかないのと同じことになっている。他のIDは,いわば,戸籍データのエイリアスとして理解するのが正しい。このことは,このブログでも何度も述べてきたことだ。

その大元の戸籍データがないとなると,一切の本人確認ができなくなるのと同じことになる。

私の推測では,火災によって消失していない限り,仙台法務局気仙沼支局の被災建物の中には泥まみれになったディスクがまだ残っているはずだ。

ここは,日本のIT企業の真骨頂を発揮し,泥にまみれたディスクを使えるような状態に戻し,戸籍データを復活するために助力するというかたちで震災復興に協力してもらいたいものだと思う。

また,行政当局としても,自分達の力量だけを判断基準にして,「復活できない」と諦めては駄目だ。日本のIT企業の実力は,通常考えられているよりもはるかにすごい。

行政側は,「餅は餅屋」と単純に考えるべきだ。そして,データの復元をすることのできる専門的能力を有するIT企業に助力を求め,(緊急時なので)個人情報に関するシンプルな守秘契約を締結した上で,データの復元作業を任せるべきだと思う。

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