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2011年3月31日 (木曜日)

首都圏の湾岸地域では新潟大地震の教訓が活かされていたか?

1964年6月16日,新潟県で大地震が発生し,大きな被害を出した。とりわけ,新潟市は埋立地や砂丘地が多いことから,液状化現象による被害が著しかった。これだけではなく,長周期地震動による被害も甚大なものだった。

ところで,東京湾の湾岸地域の大半は,本当は海だ。現在では埋め立てられて陸地のように見えているが,もし地盤沈下や地震による崩壊等が発生すれば,当然もとの海に戻るし,地下水脈の関係でも様々なことが発生する。

そのため,東京及びその周辺の湾岸地域では,新潟大地震から得られる教訓を最大限に活かした防災が求められてきたと言える。

しかし,「新潟大地震」と聞くと,2004年と2007年の中越大地震のことだと理解する人が多い。つまり,1964年の新潟大地震は既に忘れ去られてしまったかもしれない。

「過去の出来事について好奇心がない」ということは,「その者が無知・無教養であること」を示す明確な判断基準だと思っている。

そして,ここでもまた,無知・無教養が判断を誤らせ,数々の地震被害を発生させることになる。

ちゃんと対応していれば防止できたのに,無知・無教養によって被害を発生させてしまった場合,それは天災ではなく人災だ。

法的責任としては過失責任を負うべきで場合に該当するのであり,もちろん,「不可抗力の抗弁」を使うことはできない。

「新潟大地震」という歴史的事実は公知の事実であり,「液状化現象」や「長周期地震動」は建築等の関係者であれば当然知っていることなので,これらについて予見可能性がないということは基本的にあり得ない。

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