強気の中国に対する国際的反動
下記の記事が出ている。
世界中に蔓延しつつある「中国総合症」-米華字メディア
Record China: 2011年3月4日
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=49772
米国の言いなりにはならない!?中国流世界秩序の輸出を目論む中国-豪メディア
Record China: 2011年3月2日
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=49759
中国が「包囲網」恐れ方針転換へ、対日政策も妥協か=米国はアジア版NATO検討-中国事情通が明かす
Record China: 2010年10月25日
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=46455
中国は国内的にも大きな問題を抱えてしまった。全人代に列席している人々が日本円で数百億円にも相当する平均年収があるとの噂がある一方で,中国の地方部の人々は非常に貧しいままだ。日本円で百億円単位の年収のある者に対しては90パーセント以上の所得税をかけることにすれば,比較的容易に国内的不満を解消することができるだろうけれども,それはないだろう。したがって,国内的な不安はこのまま続く。
歴史の教訓として,一般に,国内統治に成功していない政府や統治者が対外的に強い姿勢に出たりすることはしばしばあったし,たいてい失敗してきた。
現在の状況は,政治的にはそのようなことの繰り返しかもしれない。
加えて,文化的・経済的な問題もある。
中国の経済人は,一般に,自分達の仲間だけに利益を還流し,他には流さない。中国国外にあってもそうなので,国外進出してしばらくすると反感を買うようになる。しかし,当該国において利益を分け合うパートナーがいっぱいなければ,誰も協力しなくなってしまうだろう。つまり,中国がこれからさらに経済的に成長しようとするならば,経済的利益を独り占めにせず相手国の企業等とも相当額のお金を分け合うようにすればよい。しかし,これは難しいことだろう。中国の経済人の習性のようなものを修正することは不可能に近い。
文化的な摩擦もある。中華思想だ。相手の文化を尊重し,それと調和させるようにするのでなければ,次第に一般の人々からの反感を買うようになり,顧客を失うことになる。
ここ十年くらいの間,米国と中国とは経済的な競争関係にあった。結果は,米国の連戦連敗であったかもしれない。日本もまた同じ。
しかし,中国が成功をおさめればおさめるほど,上記のような国際的な反感が強まっていることは事実だと思う。
また,豊富な資金を背景に軍備を強化すればするほど,周辺諸国の警戒心を強めさせることになり,国際的に不安定な環境を醸成してしまうことになる。そのような環境の下では円滑に経済活動を推進することなど到底できない。儲かるのは「死の商人」か「麻薬マフィア」だけという状態になってしまうかもしれない。
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