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2011年3月10日 (木曜日)

GPSに依存しすぎるビジネスは非常に危険

下記の記事が出ている。

 UK 'over-reliant' on GPS signals, engineers warn
 BBC: 8 March 2011
 http://www.bbc.co.uk/news/science-environment-12668230

この記事に書いてあるとおりだと思う。

現在,太陽の活動が活発化しており,太陽風等の影響で,大規模な通信障害がしばしば発生する可能性がある。したがって,通信(特に無線通信)に依存したビジネスは非常に危険である可能性がある。

いつも書くことなのだが,ビジネスや業務が大前提にしている基盤が根本から崩壊する可能性があることを想定しながら将来を構想しなければならない。

ニュージーランドでは,地震があってもビルが崩壊しないという前提で語学学校が開校されており,結果的に多数の犠牲者を出すことになった。

企業の経営者にとっては,自己の利益の基盤を根本から否定することは苦痛かもしれないし,大学教授にとっては学位論文などに書かれている自説を自己否定することは死ぬよりも辛いかもしれない。しかし,それができなければ,先に進むことはできないし,多数の人々を巻き添えにして苦しませたり死なせたりすることになってしまう。私は,現時点で自己否定しろとは言ってない。結果的に自己否定することになっても継続性を維持するための手順と方法を考えなさいと言っているだけだ。

これを通信関連企業について言うと,核爆発に伴う電磁波障害,電磁波兵器によるテロ攻撃,太陽風による通信阻害,あるいは,爆弾テロ等による通信設備の破壊により通信を全く確保できなくなってしまった状況を想定し,代替手段等を予め確保しておくことが重要だ。米国の国防総省は東西冷戦の当時からこのことを明確に認識しており,普通の通信手段を代替するものとして,有線ケーブル(特に光ケーブル)で相互接続されたインターネットを構築してきた。現時点ではミルネットとなっているが,本当はインターネットが軍事目的でつくられたものであることは常識に属する。ところが,現在のインターネットは無線により接続されている部分が多くなってしまっているので,実は軍事用の通信システムとしては不適ということになる。

日本の防衛省がどのような方策をもっているかについては知らない。


[このブログ内の関連記事]

 太陽のフレアによって地球上の通信インフラが全面的に崩壊するおそれ
 http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/post-7d0e.html

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