« やっとJR常磐線を利用できるようになった | トップページ | パブリッククラウドの中にはリアス式海岸と同じ脆弱性を有するものがある »

2011年3月18日 (金曜日)

ガソリンの枯渇から各地でトラブルが発生し始めているようだ

誰もが苛立っているのだろうと思う。下記の記事が出ていた。

 抜き取りや暴力行為などガソリンのトラブル続発、県警が落ち着いた行動呼び掛け/神奈川
 カナロコ: 2011年3月17日
 http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1103170031/

被災地へ優先的にガソリンを配給していることは理解できる。だから,この私もじっと我慢してガソリンスタンドが平常開店される日を待っている。

ただ,被災地でのガソリン不足を解消するためには,最初の最も緊急を要する状態を脱しつつあるので,自衛隊などの出動規模を少し縮小する必要があると考える(今後は,民間による救援物資の輸送や復興資材の輸送,そしてそのための補給(ガソリン等)の確保に最大限の努力が払われるべきだろう。)。

被災現場で活動する車両等にはガソリンが必要だ。それだけでなく,その何倍かのガソリンが必要になる。被災地で活動する部隊が活動できるようになるためには,補給部隊や後方支援部隊の活動がなければならない。

戦争においても,保有する兵力のうちの10パーセントくらいしか戦場に送りこむことができないが普通で,残りの90パーセントは補給部隊,後方支援,交代要員等として存在している。

政府の命令により,自衛隊に対して総動員のような状態になっているが,そのような命令は最初から実行不可能なことに属するし,無理に実行すれば,本来なら基地内での業務に従事してガソリンを消費しなくても済む部隊まで移動を余儀なくされ,大量にガソリンを消費する結果を招くことになる。

これらは,すべて「軍事経済学」の一部として理解し応用すべきものだ。しかし,日本では,軍事について研究すると,「右翼か!」と言って非難されることが多く,まともに研究することができないことが珍しくない。

「戦争反対」も「軍隊反対」も主張それ自体としては理解できるし,もちろん思想信条の自由や表現の自由に属する。

しかし,もしそのまま鵜呑みにしていたとしたら,自衛隊も米軍も日本には存在していなかったことになるだろうし,今回の被災地に対する救援もできなかったことは明らかだ。日本でも米国でも,軍隊は,大規模災害に対する救援組織として非常に大きな役割を果たしてきたことを正しく理解しなければならない。

けれども,現実にはそうではない人々が大勢おり,国会議員の中にも教条主義者が大勢いる。

議論は尽くされなければならないと思う。

しかし,議論は議論として,大災害に対して組織的な救援活動を実行できる機能が国の機能として存在していなければならないことは誰も否定できない。そして,その行動のモデルは,戦争における軍事行動と基本的には変わらない。

そのことを正しく理解しなければならない。

|

« やっとJR常磐線を利用できるようになった | トップページ | パブリッククラウドの中にはリアス式海岸と同じ脆弱性を有するものがある »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« やっとJR常磐線を利用できるようになった | トップページ | パブリッククラウドの中にはリアス式海岸と同じ脆弱性を有するものがある »