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2011年3月21日 (月曜日)

最適化やコストの極小化だけを目標にするのはやめよう

日本では,「ジャストインタイム」に代表されるように,余剰リソースをもたないように最適化された経営が最善であり,それによってコストを最小化することが経営の基本だと考える者が少なくない。経営学者やアナリスト等の中にも,そのような者が数え切れないほど多数存在する。

はっきり言って馬鹿だ。

冗長性のない社会は崩壊しやすい。これは「公理」に近いことであり,人類の歴史の中で何度も実証されてきたことであり,そして,今回の大震災によっても実証されてしまったことの一つだと考える。

みずほ銀行のシステムトラブルの問題にしても,物理的なリソースの総量を100とすると,通常はその中の1~2だけ使うように莫大な余剰リソースを常に準備しておけば,今回のような事態には決して至らなかっただろうと思う。しかし,経営のスリム化のためにまやかしの理論が経営陣の脳を洗脳してしまったのだろう。

とは言っても,在庫をかかえるコストの問題はある。これには税制上の問題が大きく関与している。

現実に売り上げが計上されなくても,在庫があれば固定資産として課税されてしまうからだ。

税制を根本的に改めない限り,結局,同じことが繰り返されることになるだろう。

国の責任も大きい。


[追記:2011年3月25日]

関連記事を追加する。

 「カンバン方式」限界 工場の部品調達深刻
 産経ニュース: 2011.3.24
 http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110324/biz11032421350028-n1.htm

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