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2011年3月18日 (金曜日)

パブリッククラウドの中にはリアス式海岸と同じ脆弱性を有するものがある

三陸海岸は,リアス式海岸であることは誰でも学校で習うことだし,津波があると波が集中する結果,とんでもない高さの津波となって大被害を発生させることがあることもまた誰でも学校で習うことだ。

これに対し,仙台湾はリアス式海岸ではなく,九十九里浜と同じような長い砂地の海岸線で構成されている。それでも,仙台空港等の周辺では3メートルを超える津波が押し寄せ,壊滅的な打撃を与えた。

そのような巨大な津波が押し寄せたのだから,リアス式海岸における津波の高さと破壊力はとてつもなく大きなものだったと思われる。このことは,テレビで流される映像を視ているだけで誰でも容易に理解することができることだろう。

パブリッククラウドは,典型的な集中処理型システムの一つだ。

その物理構造はシステムによって異なっているから一概には言えないが,システムによっては,リアス式海岸と同じような脆弱性を有するものがあると考えられる。

通常,そのような脆弱性は,トラフィックの問題としてのみ理解されることが多い。

しかし,トラフィックの問題を解消できるような仕組みが導入されていても,その仕組みが破壊されることがある。これは,リアス式海岸で防災用に設置されていた頑丈な防波堤が各所で破壊されてしまったことを観れば理解することができる。

また,トラフィックの問題を超えた分量の問題もある。防波堤は破壊されずに残っていた地域でも,それを乗り越えたオーバーフローが発生し,防波堤の内側にある市街地を破壊しつくしてしまった。これは,通常は,DDoS攻撃などにおけるバッファオーバーフロー等の問題と類似する問題なのだが,並列処理の場合には,それが別のかたちでより深刻な結果をもたらす可能性がある。

解決策ははっきりしている。

集中処理をやめることだ。そして,分散しているそれぞれのシステムにおいて,可能な限り頑丈な防災システムを築くことだ。

以上について抽象的なことしか書けない。詳しく書くと悪用される危険性があるため,これくらいの記述にとどめることにする。

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