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2010年11月26日 (金曜日)

オーストラリア:皮膚癌予防用のスマートフォンアプリ

下記の記事が出ている。

 New Australia phone app aims to fight skin cancer
 REUTERS: Nov 26, 2010
 http://www.reuters.com/article/idUSTRE6AP0K920101126

同種のアプリはいくらでも考えることができるだろう。問題は,その信頼性だ。

基礎となっている医学上の理論が正しいということを前提にしなければアプリを設計することができない。その「正しさ」は,実は,0/1の問題ではなく濃淡のある「程度問題」の一種だという簡単明瞭なことを理解すれば,問題の所在を即座に認識することができる。

それにしても,オーストラリアでこのようなアプリが開発されたということは,それだけオゾン層の減少による皮膚癌の発症可能性の増加が懸念されているということにもなるのだろう。ただし,オゾン層の減少が近年になって始まったことであるのかどうかはわからない。なぜなら,最近の観測結果しかないからだ。現在減少傾向にあるということは,そのまま逆の延長して「過去には満杯であった」という結論を導くことにはならない。増加したり減少したりを繰り返しているのかもしれない。オーストラリア大陸における古代有袋類の絶滅が紫外線の増強によるものだった可能性だって完全に否定することはできない。もともと南半球ではそのようになっているのかもしれないのだ。

というわけで,「定説」や「通説」なるものの根拠を冷静に考察してみると,何とも頼りないことがしばしばあるということに気づけば,逆に明日への展望も拓けてくるだろうと思う。

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