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2010年11月11日 (木曜日)

医療機関の多くでは患者の電子データの安全性が軽視されているとの調査結果

下記の記事が出ている。

 Study: Patient Data Security Not A Main Concern For Most Healthcare Providers
 dark READING: 11 09, 2010
 http://www.darkreading.com/database_security/security/government/showArticle.jhtml?articleID=228200514

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以下はあくまでも一般論。

大量の患者をかかえる病院等では患者のデータの電子処理が不可避となっている。人件費が潤沢にある病院であればそうでもないのかもしれないが,どこでも厳しい経営状況に直面しているからだ。

患者のデータを電子化して利用する場合,その情報セキュリティを確保しなければならないことは当然のことだが,もし将来何らかの訴訟を提起されたとすれば適正に証拠としての完全性を証明した上で,訴訟において電子証拠を利用する必要が出てくる。

そのためには,可能な限り安全な電子カルテシステムや電子ファイリングシステムを利用すべきであり,少なくともオリジナルデータのハッシュ値を保存しタイムスタンプ認証することが可能なシステムを導入・運用すべきだろうと思う。

日本では,「媒体であるFDやHDを金庫に入れておけば大丈夫」といった類の信じられないほど愚かな発想が跋扈している。しかし,それによって証拠としての完全性が確保されていると考える者は馬鹿だとしか言いようがない。なにしろ,大阪地検特捜部で改ざんされたとされているFDも間違いなく証拠品金庫の中で保管されていたはずだからだ。

起動戦士ガンダムにおけるアムロやシャーの叫びではないが,重力に支配されたままでの発想では何も解決できない。

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