英国:スポーツ試合のネット上でのストリーム放映が問題になってきているらしい
要するに,チケットを買わないで試合を観る層が増えるとチケット収入に頼っているところが収入減になって困るということらしい。下記の記事が出ている。
Illegal online sports streaming of matches 'increases'
BBC: 22 October 2010
http://www.bbc.co.uk/newsbeat/11549979
時間がないとかチケットを購入するお金がないという人々にとっては,ストリームで試合を観戦できることは福音となるだろう。そして,もしストリームを禁止したとしても,そのような人々がチケットを購入するとは思われない。問題にされるのは,これまでチケットを購入してきた人々もチケットを買わなくなるかもしれないということなのだろうと思う。
他方で,放映権が設定されているスポーツ中継コンテンツに関しては,別に知的財産権侵害(放映権侵害,複製権侵害,公衆送信権侵害など)の問題が発生し得るだろう。
現在の電子デバイスは非常に高性能化・小型化しており,アマチュアでもかなり良い映像コンテンツをつくることができるようになっている。そして,ネット上には自由に映像コンテンツを投稿できるサイトがいくらでもある。
これらの問題は,すべて「ボトルネックの解消」というキーワードで理解することができる。
ボトルネックがなければお金を生み出すことのできない産業は,ボトルネックが解消されることによって産業としての成立基盤を失ってしまうことになるだろう。
産業界を救う唯一の方法は,「ギルド化」しかないかもしれない。そして,そこでは,独占禁止に関する根幹的な理念のパラダイム変換が必要かもしれない。
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