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2010年9月26日 (日曜日)

バーチャルキーボード付スマートフォンの構想

下記の記事が出ている。

 Mozilla Labs dreams of projected keyboard phone
 Register: 25 September 2010
 http://www.theregister.co.uk/2010/09/25/mozilla_seabird/

仮想キーボードそれ自体は新しいアイデアではない。これをスマートフォンと結合しているところが新しいと言えば新しいアイデアかもしれない。

この仮想キーボード付のスマートフォンが実現できる可能性は高い。おそらく,数年後には,現在のPC程度の能力であれば全部スマートフォン内の1チップに収まってしまうだろうと推定される。スマートフォンにない機能を仮想で実現することも十分に可能だろう。しかし,そうなる前に,無線でスマートフォンと接続するキーボードやモニタのほうが普及するのではないかと思われる。あるいは,キーボードにスマートフォンを装着するとPCとして利用できるようになるといった使い方が普及するかもしれない。

なお,現在のキーボードは個々のキーの中にバネのような部品が組み込まれており,これがクッションの役割を果たしている。仮想キーボードの場合,それがないから打鍵の衝撃が直接に指関節に伝わることになる。したがって,腱鞘炎の発生頻度が高まるのではないかと思うし,それを原因とする製造物責任訴訟が多発するのではないかと思われる。

このことは,仮想キーボードだけではなく折りたたみ式のキーボード等でも同じだ。コンパクトであるということと人間に健康被害を与えない安全なものであるということとは,しばしば反比例する関係にある。

ちなみに,かつてと異なり,現在のキーボードの中には粗悪品があり,人間工学的見地を無視してつくられているものがある。それらの中には腱鞘炎を惹起させやすいものがあり,製造物としての欠陥があるのではないかと推定されるものもある。ただし,外国製(特に中国製)の場合,欠陥があっても,事実上,製造物責任を問うことが無理そうだというあたりに最大の問題があるかもしれない。

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