シャープの新型電子書籍用端末の名はガラパゴス
下記の記事が出ている。
シャープ、電子書籍端末参入 12月に端末と配信サービス
産経ニュース: 2010.9.27
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/100927/biz1009272157029-n1.htm
よいネーミングだと思う。ただ,一般名詞として扱われる場合には,商標権の成否に若干疑問が残る。
さて,今後は,流通経路や体裁とは関係なしに中身で勝負ということになる。仮に電子出版ビジネスが失敗したとしても,「体裁より中身」という文化は定着してしまうことだろうと思う。
また,コンテンツ駆動型社会のような感じになる可能性がある。もしそうであるとすれば,「良い書き手」の囲い込みが激化することになるだろう。この分野の経営者は,将来性のある「良い書き手」を見つけ出し,専属契約をし,書き手の仕事を成功させるための環境を整え,相応の報酬をきちんと支払い,訴訟対応を完全に遂行するという能力をもっていなければ駄目だ。
それと同時に,電子書籍の図書館での保存及び利用を含め,文化としての電子出版物をいかにして後世に伝えるかということについても真剣に考えなければならない。ある電子出版企業が倒産したとたんに,そこと契約している者の著作全部が消滅するということでは困る。
なお,現時点ではタブレット型PCを応用した電子端末が一般的だが,おそらく,数年後には更に状況が変化する。それを見越して技術開発投資を継続しなければ,生き残ることができない。
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