RFIDタグの大規模導入によるコスト削減(労働者のカット)により失業問題が発生する懸念
下記の記事が出ている。
RFID's Impact on Employment
RFID Journal: Aug 9, 2010
http://www.rfidjournal.com/article/view/7795
これもパブリッククラウドコンピューティングの導入による失業問題(=大恐慌の発生のおそれ)と同じ根をもつ問題だ。
この問題を理解するためには,「集中」という概念を理解しなければならない。
RFIDタグにしろパブリッククラウドコンピューティングにしろ,その本質は,分散ではなく集中にある。口先で「ユビキタス」と言ってごまかしてみても駄目で,その本質には何らの変化もない。なぜならば,「ユビキタス」とは唯一神が全世界をあまねく監視し統治することを意味しているからだ。日本で考えられているような「八百万の神」ではなく,唯一神であることを正しく理解することが考えるポイントだ。
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以下は,あくまでも一般論。
私は,労働関係の論文や論説等も書き,書籍や法律雑誌等で公表してきた。
サイバー法と労働法とは無関係と考えている人には,不思議なことだととらえられているかもしれない。
しかし,サイバー法は,縦割りの学問ではない。それは,横断的なカテゴリの一種なのだ。
人間社会の中でサイバーな問題が発生する以上,縦割りの区分で言えば労働法に属する事柄でも当然にサイバー法のカテゴリに含まれるものがある。
このことは,「普通の裁判官であれば,縦割りの専門とは無関係にどのような事件でも対応しなければならない」という当たり前のことを理解すれば,それほど難しいことではなくむしろ普通のことだということを納得してもらえるだろうと思う。
また,そのことを理解していないのであれば,裁判官に任官してはならない。
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パブリッククラウドコンピューティングを導入することによるメリットはまだ実現していない
http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2010/08/post-e5b5.html
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