出版社は,小規模出版に活路を見出そうとしている?
下記の記事が出ている。
Bookshops' Custom Prints
Wall Street Journal: August 27, 2010
http://online.wsj.com/article/SB10001424052748704913704575453581768066248.html
かつてゼロックスが同じような方向でトライしたことがある。時期が早すぎたかもしれない。
基本はオンデマンド出版になるだろうと予測されるので,今後,この種の書籍は,書店ではなくコンビニのプリンタで購入することになるだろう。
ただし,問題はある。
それは,電子的なやり方で「出版」を維持することになるので,電子出版に特化した出版社のほうが有利になる可能性があるということだ。
伝統的なスタイルの出版社では,余剰となる従業員の解雇に伴う諸々の経費(退職金等)を支出しなければならない。これに対し,最初から電子出版に特化して設立された企業では,最小構成の人的リソースによってビジネスを遂行することが可能なのだ。これでは勝負にならない。
さて,今後,出版界はどうなっていくのだろうか?
私の個人的な趣味の問題としては,停電になっても月明かりで読める紙の書籍のほうがベターだと思っている。
停電になったとたんに全てのリソースが利用不可能になってしまうなどということは狂気としか言いようがない。
もちろん,泡沫的なものはそのようなものであってもかまわないだろう。
しかし,学術上重要な書籍等は,そういうわけにはいかないのだ。
[このブログ内の関連記事]
日本の電子出版業界の基本構図がかたまりつつあるようだ
http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2010/08/post-7dad.html
今後の雑誌の世界では電子出版が主流になるのではないか?
http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2010/08/post-b1ea.html
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