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2010年8月21日 (土曜日)

英国:iTunesなどに自作の有料音楽コンテンツをアップロードし購買させる方法でクレジットカード情報を盗み取り,偽造カード等で利益をあげていた者ら12名が起訴された

フィッシングに似ているけれども,本物の自作コンテンツを購入させ,その際に入力されたクレジットカード情報を取得し,その情報に基づいて偽造カードやクローンカードを作成・利用するという手口のようだ。下記の記事が出ている。

 Twelve accused of '£400k iTunes scam'
 BBC: 20 August 2010
 http://www.bbc.co.uk/news/uk-england-11039376

音楽コンテンツを自作してしまうところが凄いといえば凄いのだが,同様のことは,デジタルコンテンツでありさえすれば,(書籍,絵画,写真など)ありとあらゆるものについて可能であるので,今後,同様の手口によるカード情報等の不正入手事例が増える可能性がある。

要するに,最初からカード情報などを不正入手することを意図して優良コンテンツの配信がなされているのだが,そのコンテンツ自体はちゃんと配信されることから,一見すると普通のネット上の取引に過ぎないように見えてしまうところが怖い。

更に,今後は,本当にまともなネットショップや課金決済会社等をやくざやマフィアが経営資金の提供等を通じて支配してしまい,まともなネット取引や決済がなされているのだけれど実際にはその裏でどんどん情報が不正入手されてしまうといったタイプの犯罪も増加するのではないかと思う。

現実世界においても,クレジットカード決済可能な店舗で決済の際に取得できるクレジットカード情報を,店の経営者や従業員等が犯罪者集団(やくざやマフィアなど)に提供するという事例があるので,当然のことながら,ネット上でも同じようなことが発生し得るというわけだ。

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