« 警視庁:児童買春の実態を踏まえ,レンタル電子掲示板サイト運営者に対して対策を講ずるよう要請 | トップページ | Googleは,個人情報がすべてインターネット上に記録されるようになると考えているらしいが・・・ »

2010年8月18日 (水曜日)

GoogleストリートビューWifi通信傍受によるプライバシー侵害を理由とするクラスアクションが多数提起されているが,その裁判管轄が問題

米国では,既に多数のクラスアクションが提起されており,今後も続々と提起される見込みだ。ところが,裁判管轄地が問題となっているようだ。

Judges ponder location for Google privacy lawsuits
AP: Jul 29 2010
http://www.google.com/hostednews/ap/article/ALeqM5gBJzZ5df5vs0q9MuuitnqVuCQ5DwD9H8VAG81

不法行為訴訟なので,不法行為発生としての原告所在地が管轄地となり得るが,被告所在地(米国カリフォルニア州)もまた管轄地となり得る。

今後,世界的規模で提訴が続くとなると,この問題はますます面倒なことになっていく可能性はある。

ちなみに,日本の場合,ストリートビューによるWifi傍受に関して適用可能な適切な刑罰法令がない(強いて言えば軽犯罪法程度)ことから,犯罪捜査を期待することは非常に難しい。

しかし,民事責任となると別で,不法行為に基づく損害賠償請求訴訟を提起することが可能だ。この場合,ストリートビューの画像として公開されている地域内に無線LANの施設が存在していたという事実を証明すれば,原則として,加害行為を認定してもよいと思われる。撮影のための車両がそこを通過しなければ画像が存在しないはずだからだ。そして,そこを通過した以上は,そこで電波をキャッチしていたと推定することができるはずだ。

Googleとしては,個々の特定の場所において無線傍受をしていなかったことを反証として証明しなければならないことになるが,公式発言によると自ら無線通信データを既に消去したということになっているので証拠を提出しようがない。

日本では,もっと厳格に考える裁判官がいるかもしれないので,絶対に勝訴というわけにはいかないが,おそらく米国の裁判所であれば上記のような推定に基づき,ほぼ全てのクラスアクションにおいて原告(クラス)が勝訴することになるだろうと予測される。

そして,もし不法行為地(原告所在地)に裁判管轄が認められることになれば,Googleは非常に多くの弁護士を雇わなければならないことになり,それの費用の支出だけで収益の悪化を招くことになるかもしれない。

|

« 警視庁:児童買春の実態を踏まえ,レンタル電子掲示板サイト運営者に対して対策を講ずるよう要請 | トップページ | Googleは,個人情報がすべてインターネット上に記録されるようになると考えているらしいが・・・ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 警視庁:児童買春の実態を踏まえ,レンタル電子掲示板サイト運営者に対して対策を講ずるよう要請 | トップページ | Googleは,個人情報がすべてインターネット上に記録されるようになると考えているらしいが・・・ »