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2010年8月19日 (木曜日)

Googleは,個人情報がすべてインターネット上に記録されるようになると考えているらしいが・・・

下記の記事が出ている。

 Google boss Eric Schmidt warns on social use of media
 BBC: 18 August 2010
 http://www.bbc.co.uk/news/technology-11009700

要するに,「すべてGoogleがいただき」と言いたいのだろう。ストリートビューの関係で微妙な時期だというのに,「違法行為でも情報収集を断行する」と宣言しているようなものだ。陪審員はきっと悪い印象をもつだろう。大企業のトップとしては,非常に愚かな発言だと思う。

なお,公平を期すために書いておくと,この記事は,一応,Facebookのようなソーシャルメディアでは個人に関する情報が丸裸にされる可能性が高く危険だと警告するような発言及びそれゆえに利用者は自分の名前を変更してトレースを免れるようになるだろうとの発言を紹介する記事になっている。ここだけ読むと,「何とまともなことをいう人だろう」と思ってしまうかもしれない。

しかし,これは,ライバルに対する牽制的な発言に過ぎない。

現在のプロファイリング技術においては,名前という属性要素を変更しただけではトレースを免れることができない。Googleの経営者は,そんなことは百も承知のはずだ。

また,この記事では,発言の紹介に続けてGoogleのビジネスの今後についての発言も紹介している。冷静に分析した場合,そのビジネスモデルは,利用者の正確なトレースなしには意味をなさないものばかりだ。

***

ちなみに,あくまでも一般論だが,人間は,そんなに単純ではない。

自分自身させ騙しながら生きていることがしばしばある。真の自分は(自分自身を含め)誰にも気づかれずに隠蔽されていることもある。

他方,コンピュータで処理可能な個人情報は,基本的には符号だ。符号は符号に過ぎない。ある符号の列が何らかの意味を持つ場合でも,その意味は符号それ自体がもっているのではなく,符号に意味を与える誰かの脳内にしか存在しない。つまり,他人の評価に過ぎないのであり,情報それ自体ではない。このような関係を理解しないまま,セマンティックな処理だ何だと浮かれている「お子ちゃま」が世間にはごまんといる。何とも幼児的な世界になってきた。

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