携帯電話の欠陥
iPhone4のアンテナ問題が議論されている。Apple社がその欠陥の存在を知りながら販売開始に踏み切ったのではないかという疑惑も発生。なかなか大変そうだ。
日本でも携帯電話の欠陥を原因とする訴訟はある。結論の当否はさておき,訴訟が存在したという事実はきちんと認識しておくべきだろう。また,そのようなタイプの欠陥については,だいぶ前に指摘されていたという事実も正しく認識しておく必要がある。
携帯でやけど、メーカーに2百万円賠償命令 仙台高裁
産経ニュース: 2010.4.23
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/100423/trl1004230044002-n1.htm
携帯電話の過熱でやけどに賠償 仙台高裁
共同通信: 2010/04/22
http://www.47news.jp/CN/201004/CN2010042201000532.html
携帯電話で低温やけど--周囲環境により本体温度が上昇
CNET Japan: 2008年7月16日
http://japan.cnet.com/mobile/story/0,3800078151,20377339,00.htm
このような問題が発生する背景には,新製品の開発・販売についての厳しい競争状態が存在することをあげることができるのではなかろうか。
他社よりも魅力ある製品の開発が重視され,その安全性の確保がおろそかになってはならないし,もちろん基本性能に問題が生ずるようなことでは論外だ。
消費者の側でも,目新しい商品やサービスが出ると,すぐにそれにとびついてしまう「パブロフの犬」的な精神構造を根本から改善する必要がある。
なお,ここで問題にしているのは直接的には携帯電話のことなのだが,事件発生のメカニズムをよく考えてみると,携帯電話だから発生したのではなく,充電式電池を用いた小型デバイスだから発生したのだということに注目すべきだろう。つまり,携帯電話でなくとも,およそ充電式電池を用いた小型デバイスであれば,どのようなデバイスについても同じような事故が発生する可能性は常に存在していることになる。
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