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2010年4月23日 (金曜日)

米国:連邦政府のクラウドコンピュータに対する統制の奪い合いが激化

クラウドコンピューティングの世界では,仮想コンピュータの利用者はそれぞれ自立した統制を確保できてきるかのように見えても,本当は,1個の統制しか存在しない。したがって,政府などがそれを導入した場合,政府トップのみが統制を確保することになり,各省庁等は当然に統制を失うことになる。パブリッククラウドの場合には,クラウドサービスプロバイダだけが統制を有し,その利用者(クライアント企業等)は当然に統制を失うことになる。そうでなければ,クラウドに統制が存在しないのと同じこと(カオス)になってしまうことになる。

このことは,このブログで何度も主張してきたことだし,あまりにも当たり前のことなので説明の要が全くないくらいのことだと思うのだが,現実には全く理解できない人が多い。しかし,実際にクラウドの運用を目の当たりにすれば,自分の考えがいかに甘かったかを思い知らされることになり,結果的に,「統制」の奪い合いが開始されることになる。

米国連邦政府は,まさにそのような状況に陥りつつあるようだ。

 Survey Highlights Federal Government's Confusion, Distrust in Cloud Computing
 Government Technology: Apr 21, 2010
 http://www.govtech.com/gt/articles/755865

もともと,「権限の階層」は一種の「建前」または「理想形」のようなものに過ぎないから,現実にそれが物理的な階層として存在することを喜ぶ者などいるはずがない。

人間は,人間だ。

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