ある人との会話
ちょっと前にあった現実のできごとだ。
某:夏井先生は,内部統制について随分と厳しいご意見をお持ちのようですね。
私:まるちゃんのブログのこと?
某:はい。
私:コメントで書いているとおりですよ。正直に書いています。(笑)
某:確かに,悪い経営者もいますけど,全部がそうじゃないと思います。
私:私も全部がそうだとは書いてないと思うけど。
某:でも,あの書き方だと,まるで経営者全部がそうだと受け止められるかもしれませんよ。
私:それは,何か後ろめたい気持ちのある人が読むからでしょ。自分に自信があるなら,「世間にはそういう奴もいるよな」くらいに思って,笑ってくれると思いますけど。
某:書き方を工夫したほうがよいと思います。
私:ありがとう。今後,もっと正確に書くことにします。
某:正確って?
私:現実に有罪判決が確定した元経営者の事例だけを例としてあげることにします。それを実名で書いて例として引用すれば,誰も私の立論に反論できないでしょ。事実なんだから。
某:それって,なおさらひどいんじゃないですか。プライバシー侵害になるし。
(以下略)
というわけで,全くかみ合わない会話となってしまった・・・(苦笑)
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コメント
法学部生さん こんにちは。
明治の学生さんかと思いこんでました。失礼しました。
SHIP Project Reviewは明治大学の図書館には全部揃っています。もし法学部生さんの大学の図書館にない場合には,国会図書館で探せばみつかると思います。探してみてください。
投稿: 夏井高人 | 2010年3月 9日 (火曜日) 13時51分
>夏井 先生へ
お答えいただきありがとうございます。かなり感動です(泣)。
「法学部生」といっても他大学のためちょっと語弊を生んでしまったかもしれません。申し訳ございません。(でももしかしたらロースクールでお会いできるかも…)
恥と建前…興味深いですね。また勉強させていただきます。
投稿: 法学部生 | 2010年3月 9日 (火曜日) 12時37分
法学部生さん こんにちは。
私は,いま学部の「法情報学」の授業をもっていないので,「法律リテラシ」の授業を受講している学生以外ではこの問題に関する私の講義を聴けませんね。ごめんなさい。
この問題は,非常に難しい事柄を含んでいます。理屈どおりにはいかないんですよ。特に日本では「恥」の文化と建前論が強すぎますね。本当は(交通違反の反則金等を含めると)かなり多数の国民に何らかの前科・前歴があるので,そんなこと一切気にしなければよいのですが,そういうわけにはいかないのと同じことです。
私が以前リーダーとなってやっていたSHIP Projectで毎年刊行していた「SHIP Project Review」のバックナンバーの中でこの問題についても詳しく議論されていますので,図書館で探して読んでみてください。
投稿: 夏井高人 | 2010年3月 9日 (火曜日) 11時30分
いつも勉強させていただいております。
判決の引用ならば、公開裁判ってことで、原則としてプライバシー違反にならないのでしょうか?
ちょっと気になったので、コメントさせていただきました。お答え戴けたら、大変光栄ですm(_ _)m
投稿: 法学部生 | 2010年3月 9日 (火曜日) 11時20分