法廷の様子を撮影しリアルタイムで放映することに対する批判
米国では,法廷内にカメラを持ち込み,リアルタイムで放送する番組もあるくらい法廷の中継が一般化している州もあるが,米国内でも批判があり,世界的にはそれほど一般的な訴訟慣行ではない。下記の記事が出ている。
Cameras in the courtroom put risks to justice in focus
Vancouver Sun: March 19, 2010
http://www.vancouversun.com/technology/Cameras+courtroom+risks+justice+focus/2701399/story.html
日本の最高裁判所は,終戦直後のGHQが支配していた当時には報道陣が自由にカメラを持ち込み映像を撮影することが認められていたが,GHQが去った後には一貫して拒否的な態度をとり続けている。現在は,開廷前の数分間に(当事者と傍聴人以外の訴訟関係人を)撮影した記念写真的映像だけがTVで流されている。
この議論は,非常に難しい問題を含んでいる。
そもそも「公開の法廷」をどのように理解するかという問題は,歴史的問題であると同時に法哲学的評価の問題も含んでいるので,一筋縄ではいかない。
賛成意見と反対意見とがあるが,双方の意見をじっくりと比較検討することが大事ではないかと思う。
| 固定リンク
« 中国:アリババ(阿里巴巴網絡)がネット事業を強化・推進 | トップページ | 英国:Googleストリートビューに対する批判が更に高まる-イギリス陸軍特殊空挺部隊(British SAS)も丸見え »
コメント