欧州のトップIT企業はクラウドコンピューティングのセキュリティと将来性に懐疑的との調査結果
下記の記事が出ている。
European IT managers have cloud aversion
Computer World UK: March 05, 2010
http://www.computerworlduk.com/management/it-business/it-organisation/news/index.cfm?newsId=19196
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コメント
キメイラさん こんにちは。
パブリッククラウドでは,顧客となる利用者の「統制」が消滅してしまうのも同然だということがどうして理解できないんでしょう。顧客の情報セキュリティ上のイニシアティブが維持可能かどうかを論じているので,クラウドがセキュアかどうかは(理論的には)どうでも良いことなんですけどね。家畜人ヤプー化したがる企業が増えてしまったのかもしれません。そんなメンタリティじゃ,最初から「負け組」となることを自分で決めてしまっているようなものじゃないですか。(笑)
ちなみに,私は,プライベートクラウドについては,原則として反対していません。普通の個別の業務システムの構築と基本的には何も変わらないですしね。
ただ,プライベートクラウドを導入することによってコスト削減の効果があるか,あるいは,情報セキュリティが向上するかについては必ずしも明確ではないと思っています。また,端末装置及びアプリケーションの利用環境が極端に標準化されてしまう結果,とりわけ創意工夫の能力のある従業員の「やる気」が失われてしまう危険性があることは否定できないだろうと思います。そのような創意工夫の能力のある従業員の「やる気」を喪失させてしまうことによる「見えない損失」のようなものを企業経営者がちゃんと計算に入れることができるかどうかが一番大事なような気がします。武田信玄じゃありませんが,「人は城」です。
米国を中心とする企業による「クラウド・ムーブメント」のようなものの背後には,何かもっと大きな政治的意図または国際経済上の戦略のようなものがあるように思えてなりません。
投稿: 夏井高人 | 2010年3月 7日 (日曜日) 06時18分
最近は顧客からの相談やオファーは「クラウド」一色で営業上の危機感を感じています。
βマックスやLカセットみたいにデファクトスタンダードになるかどうかわからない「雲を掴む話」には当社は乗りません。っていうと不満そうな顔をするので,「今の技術レベルではデータ全部消滅を食らうど。」「もちバックアップミラーまで雲散霧消する実例があるよ。」とオジンギャグを言って御引き取り願っています。
優良顧客がブームに乗って(熾烈なコストダウン競争の余波で)逃げるかも知れません。でもセキュリティアンティリスクレベルが95%越えないと手を出さない主義なので(汗。
欧州企業なら,「米国にクッキーとグーグルジオグラフビジョンを丸ごと握られるようなものですけど。」と言えばセキュリティ話に進む前にスンナリ納得してくれるんですけどね。
投稿: キメイラ | 2010年3月 7日 (日曜日) 01時13分