英国:警察当局が,Facebookを使った女子児童強姦殺人事件の発生を受け,Facebookの対応を厳しく批判
下記の記事が出ている。児童保護関連団体等は,Facebookに対し,パニックボタンなどの安全対策を強く要請しているが,Facebookは拒否しているようだ。下記の記事が出ている。
Police criticise Facebook safety record after Ashleigh Hall murder
Guardian: 9 March 2010
http://www.guardian.co.uk/uk/2010/mar/09/ashleigh-hall-murder-facebook-security
Facebook murderer who posed as teenager to lure victim jailed for life
Guardian: 8 March 2010
http://www.guardian.co.uk/uk/2010/mar/08/peter-chapman-facebook-ashleigh-hall
SNSや携帯電話のサービスを含め,ネット上のコミュニティサイトなどを悪用した性犯罪が世界的に多発している。児童に対する犯罪では,例えば,性犯罪者が同年齢の児童のように装ってターゲットとなる児童に接近し,性的暴行を加えたり殺害したりするといった事例が典型的だ。
また,日本では,ネットで知り合った見知らぬ者が集合し共謀して若い女性を殺害した事件も記憶に新しい。
ネットにおける行動の自由や表現の自由を守り,ネットの利用者のプライバシーを守りつつ,かつ,犯罪の発生を抑止するということは,技術的には簡単なことかもしれないが,安易な方法を採用すると単なる監視社会になってしまうのだが,この監視する側にも犯罪者予備軍が含まれ得るという困った問題もある(←英国では街路のモニタカメラを監視する担当者が,その場をしばしば通行する女性に目をつけて狙ったという事件が発生したことがある。)。
これまたトレードオフの一つだ。
難しい問題の一つなのだが,考え続けなければならない。
[追記:2010年3月11日]
関連記事を追加する。
Government ban on internet firms that do not block child sex sites
Times Online: March 10, 2010
http://technology.timesonline.co.uk/tol/news/tech_and_web/the_web/article7055882.ece
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