EU:クラウドコンピューティングが脆弱なものであることから,新たにグローバルなプライバシー保護の仕組みを構築することの必要性
RSA Conference 2010 in USAと同様,EUでの議論もまた私見と同じような結果になってきているようだ。私見は,少しも特殊ではない。ごく普通に考えれば誰でも同じ結論に達するはずの常識的なものに過ぎない。欲に目がくらんで常識はずれな発想しかできない人が多すぎるために,日本では私見が少数説になってしまっているだけのことで,世界的にはスタンダードとしてのポジションを維持していると確信している。
Cloud security weaknesses prompt call for global data protection law
Computer Weekly: 26 March 2010
http://www.computerweekly.com/Articles/2010/03/26/240731/cloud-security-weaknesses-prompt-call-for-global-data-protection.htm
European conference sets agenda for cybercrime fight
Register: 26th March 2010
http://www.theregister.co.uk/2010/03/26/cybercrime_conference/
なお,私見によれば,米国でも欧州でも議論の詰めが甘いように思う。
パブリッククラウドのビジネスモデルそれ自体に問題があるので,根本から見直すべきだし,そのような見直しを強制するための国際条約の締結を推進することが最も重要だと考える。この考え方は,世界各国の友人達と共有された考え方なので,いずれ世界規模で支配的な考え方になるだろう。
なお,一部に誤解があるようだが,私はクラウドコンピューティングのアーキテクチャそれ自体の有用性を否定しているわけではない。ただ,そのような技術を社会という文脈に置いた場合の重大な弊害を無視することは「悪だ」と言っているのに過ぎない。クラウドコンピューティングは,もっと別の使われ方をすべきだし,そのほうが世界の幸福の増大化につながるはずだと信じている。
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