米国:CIAがテロリストの動向を探るためのハニーポットとしてサウジアラビアと共同で構築した電子掲示板サイトがNSAのサイバー攻撃によって破壊されていた
下記の記事が出ている。
Dismantling of Saudi-CIA Web site illustrates need for clearer cyberwar policies
Washington Post: March 19, 2010
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2010/03/18/AR2010031805464.html
米国防省、CIAがテロリストのおとり用に作った掲示板を奇襲!
Gizmodo Japan: 2010.03.23
http://www.gizmodo.jp/2010/03/cia_3_bbs.html
CIAもNSAも同じ米国の行政機関なのだが,その指令・権限の系統が異なっている。このことは,日本でも同じ。
問題は,警察活動と軍事活動を統括すべき大統領が実際には何も機能していなかったかもしれないという点だが,この点もまた日本の過去の歴史をさかのぼると結局同じということがわかる。
さらに古くは,共和制から帝政に移行する時期の古代ローマの歴史をひもとくと,結局,人類は何も進歩していないということがよくわかる。
それはさておき,このブログでは,戦時と平時とが常に共存するというサイバー戦争の概念を何度も述べてきた。上記の報道は,そのような状況下における国家意思の決定や国家としての判断のための権限はどこにあるのかという政治学上の根本問題の存在を示すものとして重要な実例のひとつなのではないかと思う。
どうしようかとずっと思案していたのだけれど,年内に開催される関連学会等で私見をきちんとまとめて発表しようかと考え始めている。
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