総務省:情報通信審議会 情報通信政策部会通信・放送の融合・連携環境における標準化政策に関する検討委員会(第7回)議事概要
総務省のサイトで,下記の会議資料が公開されている。
情報通信審議会 情報通信政策部会通信・放送の融合・連携環境における標準化政策に関する検討委員会(第7回)議事概要
総務省:2010年2月22日
http://www.soumu.go.jp/main_content/000055093.pdf
なお,かねてから主張しているとおり,通信と放送が融合することはない。
主に放送という手段で提供されていたサービス(役務)が電気通信回線を介して提供されるようになっていることは事実だ。これは,役務のチャネルの変更(追加)なのであって,放送と通信とが融合したことになるわけではない。
ちなみに,将来,アナログのテレビ放送が再開されるようにならないとは誰も保証できない。また,将来,アナログ→デジタルの次に来る未来の情報伝達手段が考案され実用化となるかもしれないのだが,人によっては,その新たな情報伝達手段を「放送」と理解することがあるかもしれない。そのような事態が発生した場合,「放送と通信の融合」を主張する人々は,今度は「放送と通信の分離」を主張するつもりなのだろうか?(笑)
このように,時代の変化に伴い,情報伝達手段の中で主流となっているものには変化はある。そして,その主流となっている情報伝達手段をどのように理解するかは論者によって異なる。しかしながら,そうだからといって,モデルとしての「放送」は「放送」のままだし,モデルとしての「通信」は「通信」のままなのであって,その点についていささかも変更はないし,モデルが融合することもない。
結局,理論的には,「放送と通信が融合すること」はあり得ない。
いいかげん「融合」というタームを使うのはやめにしたらどうだろうかと思う。
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