法務省:国際裁判管轄法制の整備に関する要綱案
法制審議会において,「国際裁判管轄法制の整備に関する要綱案」がとりまとめられ,その内容が公表された。
法制審議会第161回会議(平成22年2月5日開催)
http://www.moj.go.jp/SHINGI2/100205-1.html
国際裁判管轄法制の整備に関する要綱案
http://www.moj.go.jp/SHINGI2/100205-1-1.pdf
この要綱のうち,次の部分は重要だと思われる。
4 事務所又は営業所を有する者に対する訴え等の管轄権
① 日本の裁判所は,日本国内に事務所又は営業所を有する者に対する訴えでその事務所又は営業所における業務に関するものについて,管轄権を有するものとする。
② 日本の裁判所は,日本において事業を継続して行う者に対する訴えでその者の日本における業務に関するものについて,管轄権を有するものとする。
従来,日本国において非常に有名な企業であっても,日本国における営業拠点(日本法人)等を被告として訴訟を提起しようとしてもうまくいかないことがあった。今後は,この問題が少しだけ改善するのではないかと思われる。逆に,日本国でビジネスを展開している外国企業にとっては詭弁によって責任逃れをすることが難しくなる。
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