国立情報学研究所:ネット上の記事の時価の測定?(笑)
国立情報学研究所では,ブログやTwitterなどネット上の記事の希少性の程度に応じて記事の時価を評価・測定するシステムを開発し,実験運用を開始したようだ。
株式会社KDDI研究所、ブログやTWITTERの時価測定システムを開発。一般ユーザ参加型実証実験サイト「ブログマーケット」を試験公開
国立情報学研究所: 10/02/23
http://www.nii.ac.jp/news/2009/0223/
しかし,「時価」は存在しない。
「時価」という概念によってではなく,「希少かつ需要がある」という概念で評価すべきだろう。
例えば,このブログの中には世界にここにしか存在しない希少記事が満載なのだが,ブログ内の記事の閲読料として,これまでただの1円ももらったことはない。今後もないだろうし,あるはずがない。
要するに,無料の記事であるがゆえにこのブログにアクセスしてくる人があるということに過ぎないので,そのようなものには「時価」というものが成立しない。
だから,私としては,最も重要で価値ある情報については,絶対にこのブログには書かない。相応の報酬を支払って私の調査研究活動を支援してくれているクライアントまたはスポンサーに対してのみ,必要に応じて重要な情報やアイデアなどを提供している。
何か報酬を支払ってくれそうな様子を示しながら私にアクセスしてくる人がある場合でも,「上手におだててインタビューし,情報をただで盗み取ろうという魂胆がみえみえで,結局1円も支払う気のない者である」と判断したときは,適当に面白そうなネタを提供して喜ばせ,それで終わりにしてお引取り願っている。
「対価性のある情報」とは,「容易に流通しない情報」のことを意味する。すべての「価値」の根源は「希少性」という要素に還元して考えることができる。
したがって,特定の情報が「ネット上に存在している」ということだけで,既にその対価性は失われていると考えるべきだ。対価性のないものについては,「時価」を考えることもできない。
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