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2010年2月 7日 (日曜日)

サイバー攻撃に対応するためのGoogleとNSAとの協力関係に対する批判

サイバー攻撃に対応するため,GoogleとNSA(National Security Agency)は協力関係を維持している。この協力関係に中には,ホームランドセキュリティ法に基づいてなされる全ての通信の傍受も含まれているとされている。米国においては,国防のためには通信の秘密が劣後的な扱いを受ける。このことに対し,これまでも様々な批判があったが,更に高まってきているようだ。

 Google teams up with National Security Agency to tackle cyber attacks
 Guardian: 5 February 2010
 http://www.guardian.co.uk/technology/2010/feb/05/google-national-security-agency-cyber-attack

このような批判はまことにもっともだと考えるし,平時の法を前提とする限り,その批判には理があると理解しているのだが,それはさておき,一般に,平時と戦時とが常に共存し続けるという「サイバー戦」では,通常の法理論だけでは説明しきれない問題が多発する。

サイバー戦争は既に恒常的に存在し続けているので,普通のレベルの法学者及び法理論では既に全く対応できない時代になったということがいえるだろう。情報セキュリティの理論及び実務についても同じことであり,これまで国際標準として尊重されてきた事柄を根本から見直す必要が出てきている。

法律家に限定して言うと,これまでの法理論及び法律実務を完全にマスターした上で,更に新たな時代に対応することのできる人材を育成しなければならない。特に受験勉強をしなくても余裕で司法試験に上位合格する程度のレベルの人材が求められている。そのレベルの人材であれば,法学以外の学問領域についてあまねく余裕綽々で自己研鑽に励み,他領域で得られる知見からヒントを得て新たな対応を模索することができる。

ある特定の狭い学問領域または環境の中でしか生きたことのない「専門家」は,その専門領域に属する部分問題の解決のために必須の人材ではあるけれども,全体の状況を見渡して意思決定をする司令塔やその参謀等の役割を果たすことができない。


[追記:2010年2月8日]

関連記事を追加する。

 Internal Report Finds Flagrant National Security Letter Abuse By FBI
 eNews: 20 January 2010
 http://www.enewspf.com/index.php?option=com_content&view=article&id=13103:internal-report-finds-flagrant-national-security-letter-abuse-by-fbi-&catid=88888983:latest-national-news&Itemid=88889930


[追記:2010年2月10日]

関連記事を追加する。

 EPIC files FOIA request over reported Google, NSA partnership
 Computer World: February 4, 2010
 http://www.computerworld.com/s/article/9152438/EPIC_files_FOIA_request_over_reported_Google_NSA_partnership?taxonomyId=142

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