スウェーデン:Googleストリートビュー(の担当者)がプライバシーを侵害した罪で有罪となる可能性
スウェーデンのストリートビュー画像の中に男性の下半身の裸体画像が鮮明にわかるかたちで収録されていることが判明した。スウェーデンの警察当局は,スウェーデンのプライバシー侵害を処罰する法令に違反するとして拘禁刑に該当する行為だと考えているようだ。おそらく,Googleのスウェーデン法人は,仮に形式的な法人格は有していてもスウェーデンにおける代表権のない(事実上実体のない)存在だろうと思うので,実際に撮影業務を実行した担当者(またはそこから依頼を受けた下請企業の担当者)が逮捕され拘禁刑に処されることになるのだろうと思う。下記の記事が出ている。
Street View catches Finn with his pants down
Register: 11th February 2010
http://www.theregister.co.uk/2010/02/11/street_view_finland/
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コメント
eisさん こんにちは。
この男性は柵で囲まれた私宅の庭で下半身裸になっているところを柵の上から覗き込むようなアングルで撮影されてしまっているようですね。もし日本で同じことが発生したとしたら,撮影行為については軽犯罪法に定める「のぞき」行為として有罪となりますし,裸体画像の公衆送信は刑法に定める公然わいせつ物陳列罪として有罪になるほか,被写体になっている男性に対する不法行為(民法709条)に基づく損害賠償請求も請求認容となるだろうと思います。いずれの観点からも容認できない行為ですし,そのことはスウェーデンも変わりないですね。
管理体制が問題となるのでしょうが,「プライバシー侵害にならないようチェックを厳格化し,適正に処理している」と明言している企業がやったことなので,社会問題となってしまいます。自己の言説と矛盾しないように行動してもらいたいものです。「それは無理だ」というのなら,このビジネスの続行をあきらめるしかないのだろうと考えます。
投稿: 夏井高人 | 2010年2月12日 (金曜日) 08時34分
夏井様
Googleはプライバシー侵害の前に、下半身の裸体は公然猥褻罪でダメだと直ぐわかるように思えます。
訴えられたら対応すればよいとの考えで、ノーチェックで業務をしているのであれば、企業のコンプライアンスへの姿勢が疑われてしまうようなニュースだとビックリしました。
投稿: eis | 2010年2月12日 (金曜日) 07時48分